カレッジマネジメント221号
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57リクルート カレッジマネジメント221 / Mar. - Apr. 2020たかった。だから大学よりも、幼稚園や保育園の施設を参考にした」と話す。その思いを具現化したのは、日本を代表する建築家の一人、隈研吾氏だ。木材を多用した温かみにあふれた建物は、自然豊かな広い敷地全体と融合するかのような姿。屋外へとすぐに移動することができる。自然環境との触れ合いの重要性を「遊ぶように学びながら」体験できる幼児教育の場であることは、都心部の教育機関には真似のできない点だと言えるだろう。「学生達がこの校舎を『最高!』と言ってくれたことが私にも最高に嬉しく、一方で今後も投資を無駄にしてはいけないという身の引き締まる思いもあった」と百瀬義貴常務理事は話す。そして同短期大学は、4月にフェリシアこども短期大学へと校名変更する。保育の学校としての認知向上、グローバルへの視野拡大、そして学生や子ども達への願いである、フェリシアという花の花言葉『幸せ』。多くの思いが込められている。その思いが新校舎で様々な形で実現していくのだろう。(文/金剛寺 千鶴子)という。常務理事・百瀬義貴氏は、「当初は老朽化対策として安全を守るために建て替えるという考えから始まったが、どのようなコンセプトの校舎にしたいのかということが決まっていなかった。そこで改めて、私達は幼児教育に特化した学校らしく、『遊びながら学べる』校舎を建てるということを副学長と改めて考え直した」と振り返る。百瀬志麻副学長も「新しい大学の建物としては、ラーニングコモンズやグループ学習室等を別途設けるケースも多いと思うが、私達は様々な遊びの要素が詰まった空間にし図書館では、学生に本当に必要な本は何か、という視点に立ち返って本を選別。その結果、絵本が手前にずらりと並ぶという配置に。紙芝居も取りやすいところに。図書館が入りやすい場所に位置されるようになり、ちょっとした空き時間にも立ち寄る学生が増え、利用率が格段に向上した。ピアノの個人指導のためのレッスン室は6室。ピアノの授業では集合授業を行う音楽室と個人レッスン室とを行き来しながら練習する。校舎の中にある保育園、どんぐりはうす。近隣の子どもや職員、社会人学生の子どもが通っている。広々とした敷地を園庭に、伸び伸びと子どもが遊ぶことができる。美術と環境を学ぶ部屋。屋外にスムーズに出られるようになっている。

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