カレッジマネジメント222号
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25リクルート カレッジマネジメント222 / May - Jun. 2020われますが、KUIS 8はそういった学生をさらに生み出すことに貢献していると思います」。宮内学長は「就職がメンバーシップ型からジョブ型雇用に移行する中、誇れるコミュニケーション能力を身につけてもらいたい。そして人生100年をどう生きるかを考えるキャリアデザイン教育も充実させたい」と語る。学生が神田外語大学の学びの場を経て社会人となり、そこで自立の本当の価値が発揮されることで、世の中を変える力となる。そこに目を向けたとき、KUIS 8のような自立学習施設の価値は無限大といえるだろう。          (文 木原昌子)テクノロジーが進化を遂げる中で、これからの時代に求められる資質・能力は、自立的・探究的に物事を考え、相手の考え方やコミュニケーションの行間を理解できる力である。そして変化の激しい状況に受動的に流されることなく、自ら学び続ける力が重要となる。大学において、新たな時代を生き抜いていく能力を育成するためには、設備(ハード)面での整備を進めるとともに、その環境にどのような教育(ソフト)を組み合わせていくかという点も含めて検討が必要となるだろう。KUIS 8の中は広い空間がひろがり、学生の学ぶ様子が可視化しやすい。語学授業のための教室のほかカフェ等、個人またはグループで学習する環境が整っている。中央のテラス部分はニューヨークの観光名所ハイラインをイメージして作られた。空間や家具の配置に至るまで個人学習やグループ学習を行うのに快適な環境をつくるために実験的で野心的にチャレンジした。MマルクULC(Multilingual Communication Center)7号館内にあるアジア&イベロアメリカの語学学習の拠点。中国語、韓国語、インドネシア語、タイ語、ベトナム語、スペイン語、ブラジル・ポルトガル語の専攻に合わせ、各言語圏を代表する建物が並ぶ。日本にいながらそれぞれの文化と空気を肌で感じ、学べる環境が整う。多くの学生にとっては初習言語となる言葉を学ぶことになるため、まずは授業で学んだことを、この場に来て日本語も交えながらコミュニケーションをする実践の機会が得られる。KUIS 8の2階にある「English Lounge」では、ELI教員や留学生等と、いつでも英語で会話やボードゲーム等を楽しむ環境を整えている。キャンパス内の中央に位置するKUIS 8の外観特集 教育改革を実現するキャンパス戦略

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