カレッジマネジメント222号
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37リクルート カレッジマネジメント222 / May - Jun. 2020は、導入見送り前の調査時点に保護者、高校生共に大きな不安を抱えていたことが分かる。不安の理由は、保護者も高校生も共通テストに関連するものに集中し、「情報の少なさ・不明瞭さ」「採点の公平性の担保」「入試対策の難しさ」を挙げるものが多かった。一方、期待の理由をみると保護者からは、AO入試や推薦入試での学力評価必須化が子ども達の学ぶ理由につながることを評価する声や、「暗記するだけでは対応できない大学入試に変われば日本の教育制度自体が変化する可能性がある」のコメントにあるように、変革への期待等、高大接続改革の趣旨が伝わり賛同する声が挙がる。高校生からは、高校での活た。高校の改革への対応は保護者にはまだ伝わっていない現状が浮かび上がる。では「感じている」回答者はどのような取り組みからその変化を感じているのだろうか(図表4)。保護者の1位は「生徒が自らテーマを設定し、調べたり解決に向けて取り組む探究学習が重視される」(46.2%)。以下、2位「先生が知識を教え込む授業から、生徒が主体的に考え、学び合う授業に変わる」(41.2%)、3位「学んだことや経験したことを振り返り、次の目標を立てる『ポートフォリオ』が導入される」(35.2%)となっている。一方、高校生では1位は「ポートフォリオ導入」(57.8%)、2位は「生徒が主体的に考え、学び合う授業」(50.8%)、3位は「探究学習」(47.5%)であった。多面的指導の前提である「ポートフォリオ導入」は、回答者全体を母数とすると2割強ではあるものの、高校生の実感として高校現場で進みつつあることが分かる。動や個性等、入試学力以外の面も総合的に評価される多面的な評価への期待が高い。今回の調査からは、入学者選抜への「期待」が高いのは個別大学の入試改革であることが分かる。各大学が、保護者や高校生の期待に応える改革ができるかが問われている。図表3は高校教育の改革に戻り、高校生自身あるいは子どもの在籍校での改革への対応実施状況の認知を尋ねたものだ。保護者は「わからない」が最も多く41.0%を占め、「感じている」は23.9%にとどまる。一方、高校生では「感じている」は38.1%であっ子どもの在籍校の改革対応保護者の4割「わからない」図表3在籍している高校での教育改革への対応を感じるか(全体/単一回答)保護者高校生図表4具体的に変化を感じる取り組み内容(高校での教育改革への対応を「感じている」回答者/複数回答)保護者高校生保護者高校生(%)(n=1759)(n=1997)無回答感じているまだ感じていないわからない23.938.125.933.42.729.241.06.0生徒が自らテーマを設定し、調べたり解決に向けて取り組む探究学習が重視される先生が知識を教え込む授業から、生徒が主体的に考え、学び合う授業に変わる学んだことや経験したことを振り返り、次の目標を立てる「ポートフォリオ」が導入される生徒自身が基礎学力の定着を把握し、今後の学習活動につなげる「高校生のための学びの基礎診断」が始まるICT技術を活用し、一人ひとりが最適な学習内容と進度で学べるようになる保護者高校生保護者高校生保護者高校生保護者高校生保護者高校生保護者(n=420) 高校生(n=760)46.247.541.250.835.257.819.09.712.110.3※保護者のスコアの降順ソート*保護者 「その他」3.5、「無回答」9.5*高校生 「その他」2.5、「無回答」4.60204060(%)

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