カレッジマネジメント222号
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38リクルート カレッジマネジメント222 / May - Jun. 2020子どもの進路選択において保護者の73.1%はアドバイスが難しいと感じており、うち「非常に難しい」とする割合は21.7%で2017年から2.1ポイント増加した(図表5)。アドバイスが難しい理由は(図表6)、「入試制度をはじめ最新の進路情報を知らないから」が2017年に引き続きトップで、45.5%から+9.2ポイントの54.7%へ大きく増加し、2009年の調査開始以来初めて半数を超えた。保護者の気がかりなことのコメントからも、「新しく導入される共通テストについて各大学の方針が不明確だったり、情報量が少ないこと」等、最新の入試制度の情報不足が保護者の懸念となっている。2位は「社会がどのようになっていくのか予測がつかないから」。コメントにも「社会の変化が激しく、5年先の社会がどのようになっているか予測不能なため、大学を出ても仕事があるのか不安」等の声が挙がる。3位は「家庭の経済的な理由で、子どもの進路の選択肢を狭めざるを得ないから」。2位、3位は共に2017年から割合も順位も変化は見られない。昨年の調査時点では社会や経済の影響による要因は大きな変化は見られず、入試制度改革へ関心が集まっていることが顕著な結果となった。アドバイスが難しい要因は入試制度等の情報不足が1位0204060(%)2015年 全体2017年 全体2019年 全体図表5進路選択について子どもにアドバイスすることは難しいか(全体/単一回答)保護者図表6進路選択についてアドバイスを難しいと感じる要因(アドバイスが「難しい」回答者/複数回答)保護者保護者■進路選択について心配なことや気がかりなこと●新しく導入される共通テストについて各大学の方針が不明確だったり、情報量が少ないこと。●社会の変化が激しく、5年先の社会がどのようになっているか予測不能なため、大学を出ても仕事があるのか不安。●親の要望にそって大学を決めていないか、本当に自分の意思で決定しているのか。●最終的に子どもに進路決定させる方針だが、経済的な事情で進路を変更しなければならないことが子どもに申し訳ない。調査数入試制度をはじめ最新の進路情報を知らないから社会がどのようになっていくのか予測がつかないから家庭の経済的な理由で、子どもの進路の選択肢を狭めざるを得ないから子どもにアドバイスできる程、自分の生き方・考え方に自信がないから子どもが何を考えているかよくわからないから子どもの人生を決めてしまうようなアドバイスをするのは気が引けるから子どもがアドバイスを望んでいないから教師からの情報提供が足りないなど、高校が頼りにならないから子どもの相談に乗ったり、アドバイスするような時間の余裕がないから子どもと対立してしまいそうで怖いから学校の進路指導の方針と考えが合わないことがあるからその他無回答2019年全体128654.744.024.022.620.819.110.6 5.8 5.3 4.1 3.2 6.9 1.72017年全体123045.543.724.522.219.220.7 8.8 5.9 5.0 3.2 3.1 7.4 2.42015年全体112147.545.928.421.120.116.7 8.7 5.8 4.6 3.8 2.0 7.7 2.8※「2019年」降順ソート各年で最も高い各年で2~5番目に高い(%)2015年 全体(n=1584)2017年 全体(n=1722)2019年 全体(n=1759)無回答非常に難しいやや難しい難しいとは感じていないその他難しい・計21.719.620.350.528.251.927.851.425.60.60.70.20.60.30.8難しい・計73.171.470.8保護者の進路選択への関わり不安な入試の情報収集を中心に進路選択行動に関与を強める保護者

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