カレッジマネジメント222号
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42リクルート カレッジマネジメント222 / May - Jun. 2020図表12はAI(人口知能)等の技術革新の普及・発達は将来に影響があると思うか尋ねたものだ。高校生では「影響がある」は65.9%であった。一方、保護者では56.5%と高校生を下回るが、2017年からは+17.8ポイントと大幅に増加しており、AIについての報道がテレビやネットで多く取り上げられるようになったこの2年で、保護者もその影響が具体的にイメージできるようになったようだ。AIが普及していく時代に子ども達に必要な力についてのコメントをみると、「創造」「クリエイティブ」「発想」「感情」等のキーワードが散見される。高校生も保護者も、AIにはない人間ならではの価値を発揮し、AIと共生するために、AIを使いこなす能力を磨くことを意識していることが分かる。そんなAIの影響や、グローバル化等が進んでいく未来を保護者・高校生はどのように捉えているのか、将来社会への認識を尋ねた(図表13)。自分自身の将来に対して高校生は半数を超える51.4%が「好ましい社会だ」としている。経年で増加し続けていたが、2017年からは横ばいとなっている。それぞれの理由を尋ねると、好ましくない理由としては、AIの影響による雇用減やブラック企業等の就職への不安、ネット社会の情報過多に翻弄される社会、オリンピック後の景気後退等が挙げられた。好ましい理由としてはグローバル化の進展による交流の活発化、働き方改革の推進や男女平等の流れ、個性を尊重する社会への期待感等、変化を前向きに捉える高校生像も浮かび上がる。一方、保護者については「好ましい社会」だと回答した割合は37.1%で「好ましくない社会だ」(46.8%)が大きく上回るが、経年比較すると「好ましい」は着実に増加している(2015年:27.8%→2017年:34.0%→2019年:37.1%)。それぞれの回答理由をみると、「好ましくない」理由としては、AIの普及や外国人との競争で就職環境が厳しくなること、経済格差の拡大、解決先送り感がある環境問題や年金問題、高齢化社会への対応等への不安感から前向きな未来を描ききれな保護者高校生(%)(%)2019年 全体 (n= 1759)2017年 全体 (n= 1722)2019年 全体 (n= 1997)2017年 全体 (n= 1987)無回答あるないわからない56.538.765.952.08.537.81.86.126.61.43.852.05.52.638.12.9無回答あるないわからない保護者高校生(%)(%)2019年 全体 (n= 1759)2017年 全体 (n= 1722)2019年 全体 (n= 1997)2017年 全体 (n= 1987)無回答あるないわからない56.538.765.952.08.537.81.86.126.61.43.852.05.52.638.12.9無回答あるないわからないAIは将来に「影響がある」保護者は前回より18ポイント増「将来の社会は好ましい」保護者で増加、37%へ保護者●AI(人工知能)が作業をするには人間と違いエラーなど起こさない。完璧な仕上がりは人間より優れている。だが、人間にはAIにはない人間社会で大切なもの“思いやり”などを持っている。グローバル化を生きる多様性を重視するそんな力を子どもたちには大事にしてほしい。 ●新しい価値や仕事を想像する力。●人間力と倫理観。●正しい情報を入手し、自ら判断する力。●AIと共存する力が必要。高校生●AIでは再現できない能力や技術を用いて新しい物を創造する力。●AIと共生していく力。AIを利用する力。●AIを適切に、有効的に利用しつつ、人間の主体性を失わない。●アイディア力、『答えのない課題』に対する意欲、知識、対応力。●クリエイティブな発想を生み出す力。●AIにまさる能力がなくても、人には感情があるから、人と一緒に仕事するうえで人の気持ちを考えて働ける力。●AIと共に生きていく適応能力。図表12自分の将来にAI(人工知能)などの普及・発達の影響があると思うか(全体/単一回答)保護者高校生AIの影響と将来社会への展望AIの影響への意識が強まる中前向きに未来を見据える高校生

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