カレッジマネジメント222号
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ものづくりへの夢  太陽光パネルに包まれた車両と共に集合してくれたのが金沢工業大学・ソーラーカープロジェクトのメンバー達。彼らのバックにある建物は、その開発拠点となる夢考房。学生が自由にものづくり活動に取り組めるよう設置されたワークスペースだ。現在、学部生・院生合わせて35名のメンバーを率いるのがリーダーの富田凌平さん。「ソーラーカープロジェクトは、1991年に発足し、太陽光エネルギーを動力とした地球環境に優しい車両の開発を目的に活動しています。現在の大きな目標は、2021年にオーストラリアで開催されるBridge-stone World Solar Challengeというレースに出場し、10位入賞を果たすことです」。そう語る富田さんがこのプロジェクトを目指したのは、大学受験前。「父が電気系の大学卒であった影響や子どもの頃から乗り物が大好きだったので、ソーラーカー作りに参加したくて入学しました。ほかのメンバーも、モーターやバッテリーの仕組み、部品の加工などに興味のある人たちが参加しています」。大学のプロジェクトであるため4年でメンバーが入れ替わる。在籍した時の状況で関わる工程も変わるのだ。「私が入学した時点で2021年のレース参加用新車両の設計は完了していました。それを先輩から引き継ぎ、実際に車両を作り込んでいくのが私たちの役目です」。実際のレースはオーストラリアを縦断する3000㎞のコースをドライバーを交代しながら走り切る。スタート時のバッテリー100%の状態から、いかに効率よくエネルギーマネジメントしながら走れるかが勝負のカギ。世界トップレベルのオランダやベルギーのチームとも競い合うのだ。「レースの本番までにはクリアすべきことが山積みですが、リーダーとして、メンバー一人ひとりの個性を活かすように心がけながらやっています」。技術者としての創造性をいかんなく発揮し、プロジェクトメンバーの「ものづくりへの夢」が集結した時、彼らの技術が大きな成果をもたらしてくれることだろう。(写真・文/西山俊哉)学生のリーダー金沢工業大学 ソーラーカープロジェクト当代当代Vol.83富田凌平 さん (工学部機械工学科3年)リーダー

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