カレッジマネジメント223号
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10リクルート カレッジマネジメント223 / Jul. - Aug. 2020ことを想定しており、そのまま模倣するのではなく、各大学・高専の特徴を活かした創意工夫を期待している。(※編集部注:モデルカリキュラムについては、P13参照)数理・データサイエンス・AI教育(リテラシーレベル)の学修目標は、『今後のデジタル社会において、数理・データサイエンス・AIを日常の生活、仕事等の場で使いこなすことができる基礎的素養を主体的に身につけること。そして、学修した数理・データサイエンス・AIに関する知識・技能をもとに、これらを扱う際には、人間中心の適切な判断ができ、不安なく自らの意志でAI等の恩恵を享受し、これらを説明し、活用できるようになること』としている。要は、日常の生活、仕事等の場で、これらを道具として上手に活用することができる基礎的素養を持ってもらうことであり、重要なのは、数理、統計、データサイエンス等の専門分野を志す学生の専門基礎ではなく、全ての学生が、今後の社会で活躍するにあたって学び身につけるべき、新たな時代の教養教育(令和時代のリベラルアーツ)と捉えていることだ。このモデルカリキュラムの策定にあたっては、個々の学生には、例えば、高等学校での行列、組み合わせ等をはじめとして統計・数理基礎の習得状況にバラつきがあることも考慮したうえで、文理を問わず、全ての大学・高専図4 文部科学省の数理・データサイエンス・AI教育の取り組み(高等教育段階)●「AI戦略2019」にて、「数理・データサイエンス・AI」は、今後のデジタル社会の基礎知識、すなわち「読み・書き・そろばん」として捉えられ、大学・高専の全ての学生が身に付けておくべき素養、と位置づけ。●学生・社会人が、数理・データサイエンス・AIを、いつでも・どこでも学べる環境を整備し、リテラシーレベルからエキスパートまで、体系的な人材育成を実施。概要エキスパート教育【課題】 産学で活躍できるトップクラスの エキスパート人材の育成と活躍▶博士人材等に対するデータサイエンス等の教育プログラムの開発・実施・データ関連人材育成プログラム(D-DRIVE)(3億円)応用基礎教育【課題】 数理・データサイエンス・AIを自らの 専門分野で応用できる基礎力の養成▶情報技術人材、データサイエンティストの拡大・成長分野を支える情報技術人材の育成拠点の形成(enPiTⅡ)(4億円)・超スマート社会の実現に向けたデータサイエンティスト育成事業(2億円)▶保健医療分野におけるAI技術開発を推進する医療人材の養成・保健医療分野におけるAI研究開発加速に向けた人材養成産学協働プロジェクト(2億円)リテラシー教育【課題】 全ての大学・高専生が数理・ データサイエンス・AIのリテラシーを習得▶大学関係者の「数理・データサイエンス教育強化拠点コンソーシアム」において、モデルカリキュラム策定、教材開発、教育用の実課題・実データのデータベース整備等を実施▶全国の国公私立大学等への普及・展開を図るとともに、教えることができる教員を増やすためのFD活動等を実施・数理・データサイエンス・AI教育の全国展開(10億円)入試改革【課題】 大学進学時の数理・データサイエンス・AIの スキル確保▶新学習指導要領で必履修科目となる「情報Ⅰ」を、2024年度に実施する大学入学共通テストで出題することについて検討リカレント教育【課題】 社会全体で、学生・社会人のAI人材育成を加速▶産学連携による実践的な社会人向けプログラムの開発・実施▶いつでも・どこでも、数理・データサイエンス・AI教育のリテラシー教育プログラムを履修できる環境の構築・成長分野を支える情報技術人材の育成拠点の形成 (enPiT-Pro)(3億円)・放送大学学園補助金(74億円 内数)教育体制【課題】 数理・データサイエンス・AI教育プログラムを 実施する教育体制の構築▶統計数理、データサイエンス、情報に係る新たな学部等の設置・情報学部、データサイエンス学部等の新設(滋賀大、横浜市立大、武蔵野大、名古屋大など)・全学的な数理・データサイエンス教育センターの新設(北海道大、東京大、滋賀大、京都大、大阪大、九州大など) ・定員の増加(東京大情報理工学系研究科 修士定員1.5倍増など)▶優れた教育プログラムを認定する制度構築(2019年度~)・数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度 (内閣府・文部科学省・経済産業省)▶学部、研究科等の組織を越えた学位プログラム設置に関する制度改正(2019年度~)・知識集約型社会を支える人材育成事業(4億円)2,000人/年25万人/年(高校の一部、高専・大学の50%)50万人/年(大学・高専卒業者全員)100万人/年(高校卒業者全員)(小中学生全員)育成目標【2025年】トップクラス育成100人程度/年エキスパート応用基礎リテラシーリテラシーからエキスパートまで、体系的な教育プログラムを構築し、人材を育成学生・社会人が、数理・データサイエンス・AIを、いつでも・どこでも学び、スキルアップデートできる環境(「AI戦略2019」より)数理・データサイエンス・AI教育目指すべき姿・目標社会人・学生企業勤め大学等での学び直し大学等での学び(直し)企業勤め入試引退社会全体で知的資本を底上げ(知識集約型社会へ)高等教育

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