カレッジマネジメント223号
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15リクルート カレッジマネジメント223 / Jul. - Aug. 2020な教育の実装方法に関する意見交換を行う3)FD活動を通じ、数理・データサイエンスを教えられる人材ネットワークを拡大する等の活動を行っている。コンソーシアムでは今後、本年4月に公表したリテラシーレベルのモデルカリキュラムの全国展開及び上位のカリキュラムの策定を重要な課題と考えている。特に前者の実現に向けて、教材(スライド、動画、教科書)の充実、授業で活用できる実課題や実データの収集・公開を行う予定である。また、全国全ての大学、高専での実施においては教員や教育コンテンツ等を直ちに完備することが困難な大学が多いと考えられる。そのためオンライン教材を活用した講義や成績評価の方法等に関して、FDの実施やノウハウの交換が必要である。特に、モデルカリキュラムの理念の共有や個々の教員レベルに落とし込んだ教材等の活用方法、評価方法、TIPS紹介等を盛り込んだワークショップやFDをカスケード展開するシステムの確立が必要である。そのためには、これらを担えるエバンジェリスト(仮称)の養成を検討している。また、このような全国展開にあたっては、今後コンソーシアムへの公私立大学の参画が必要であるため、本年度より、コンソーシアム活動に参加していただける公私立大学を募集中である。さらに今年度は、昨年度のリテラシーレベルに続き応用基礎レベルのモデルカリキュラムの検討を進める。そのために新しい検討体制を立ち上げ、本年度中にモデルカリキュラムを策定する予定である。〈参考文献〉[1]P.F. Drucker『ポスト資本主義社会』(1993)ダイヤモンド社[2]日本学術会議提言「ビッグデータ時代に対応する人材の育成」、情報学委員会 E-サイエンス・データ中心科学分科会(2014)[3]情報・システム研究機構「ビッグデータの利活用のための専門人材育成について」、ビッグデータの利活用に係る専門人材育成に向けた産学官懇談会(2015)[4]数理・データサイエンス教育強化拠点コンソーシアム ホームページhttp://www.mi.u-tokyo.ac.jp/consortium/[5]数理・データサイエンス教育強化拠点コンソーシアム 「数理・データサイエンス・AI(リテラシーレベル)モデルカリキュラム ~ データ思考の涵養 ~」http://www.mi.u-tokyo.ac.jp/consortium/pdf/model_literacy.pdf[6]東京大学数理・情報教育研究センターhttp://www.mi.u-tokyo.ac.jp/6university_consortium.html中国・四国ブロック拠点校:大阪大学協力校:島根大学    岡山大学    広島大学    愛媛大学特定分野協力校:    広島大学(教育学・教員養成)対象校:68校九州・沖縄ブロック拠点校:九州大学協力校:宮崎大学    琉球大学    長崎大学対象校:79校中部・東海ブロック拠点校:滋賀大学協力校:新潟大学    長岡技術科学大学    静岡大学    名古屋大学    豊橋技術科学大学    富山大学対象校:128校北海道・東北ブロック拠点校:北海道大学協力校:北見工業大学    東北大学    山形大学特定分野協力校:    小樽商科大学(社会科学)    東北大学(工学)対象校:89校関東・首都圏ブロック拠点校:東京大学協力校:筑波大学    宇都宮大学    群馬大学    千葉大学    お茶の水女子大学    山梨大学特定分野協力校:    茨城大学(農学)    筑波大学(社会工学)    東京医科歯科大学(医学・歯学)対象校:263校近畿ブロック拠点校:京都大学    大阪大学    滋賀大学協力校:神戸大学特定分野協力校:    神戸大学(社会科学)対象校:155校図2:コンソーシアムの6ブロック今後に向けた課題と展開の方向性特集 AI・データサイエンス教育と大学

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