カレッジマネジメント223号
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37リクルート カレッジマネジメント223 / Jul. - Aug. 2020開学1年が経過した現在の状況を聞くと、「試行錯誤中ですが、概ね期待以上の教育ができている」と自信を滲ませる。一期生は認可答申から入試開始までの期間が約2週間程度と非常に短いなか、構想中広報でしっかり募集母集団形成を行っていたことが奏功し、定員を充足した。二期生も募集は順調だという。志願者の大半は大学の理念に共感したコアファンでモチベーションが概ね高いようだ。コアファン獲得には2つの理由がある。1つは業界ニーズに裏打ちされた理念が、高い志を持つ受験生の心を掴んでいること。特に先輩である一期生の口コミが強く、それに憧れる層を引き込んでいるという。こうした情報の伝播は、制度理解が遅れている専門職大学制度のリアリティを内外に示す意味合いも強い。もう1つは全ての入試設計において、3つのポリシーと理念の説明会を参加必須にしたうえで、「情熱」を深掘りするプロセスとして面接を入れていることだ。学生によっては「自分のブランドを作りたい」と意気込む人もいれば、漠然とファッション業界で働きたい人もいる。それもまた多様性だという。「多様性があることで学生同士の刺激になる。自分の道を追究するうえで学び合えるのが大事です。だから、一人ひとりの事情に合わせた指導が必要となる」(近藤学長)。そのため、1クラス40名の担任制で、担任はきめ細かい指導をしつつ、学生が自分で問題を見つけて自分で問題を解決していく自立心も涵養するようサポートする。学修成果の可視化や情報公開の必要性が叫ばれて久しい。専門職大学も例外ではないが、近藤学長は、そうした命題に仕組みばかりを求めがちな風潮をやんわりと否定する。「本学の理念を正しく理解し、そのために自分の持ち場で何ができるかを、教職員それぞれが考えています。理念に沿った良い教育コンテンツを提供し、それを受け取った学生がシェアしたいと自然に思ってSNS等で発信するという流れができている。学修成果とは学生の成長であり、奇をてらわず良い教育を提供することに労力を投下することで、ある意味勝手に良さが伝播していく。そういうものだと思っています」(近藤学長)。これは広報をやらなくてよいという話ではない。良い教育が良い成果につながり再び教育改善の方策につながるという有機的な循環を創るには、大学が目指す理念に照らして各自がどういう役割を果たすのかを逐一教職員が意識することが大事だという。「だから教職員の意欲を高めることが成果につながる。それが100%形になって学生に伝わる」と近藤学長は言う。こうした必ずしも制度で担保できるものではない強みがあるからこそ、理念に誠実な教育展開が可能なのであろう。開学1年を経て、現在近藤学長は全教員の面談を実施している。「密なコミュニケーションで現場の課題を掴み、より良い雰囲気を作っていきたい」。今後については、「さらに教育に磨きをかけていく。コロナショックのように予測できないことが起こる可能性は常にあるので、揺るがずに本来の目標に向かっていきたい。多様な体制だからこそ環境変化に対応できるはず」。近藤学長の声は明るい。(文 鹿島 梓)第2特集:専門職大学制度の挑戦豊かな教育実践と明確なカレッジレディネスで理念共感型のコアファンを獲得教員の意欲と満足度がファンづくりの循環の起点基礎科目4年間を通じた学修の基礎となる教養と語学を中心とした科目〈必修18単位+選択2単位以上(学科により異なる)〉職業専門科目ファッション産業の専門職に関する理論と技術を学ぶ科目〈必修72単位+選択2単位以上(学科により異なる)〉展開科目専門分野に関連する他分野の応用的な能力を身につける科目〈必修10単位+選択10単位以上〉総合科目ファッション分野の新たな創作活動とビジネス展開を模索する科目〈必修12単位〉地方産地を研究する実務家教員ならではの実践的な指導グローバル市場を見据える業界とともに実践するテクノロジーブランド戦略伝統文化技術国際感覚1年次4年次幅広い視野に基づく教養とスキル、総合的な実践力起業/マイブランド就職海外就職/留学『4つの科目』で広がる、今までにない学び。カリキュラム概念図
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