カレッジマネジメント224号
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45リクルート カレッジマネジメント224 / Sep. - Oct. 2020てその大学に特徴がないというわけではない。つまり、①全てのイメージ項目がどれも高いスコアだったため、偏りがなく結果として中央にプロットされた、もしくは②全てのイメージ項目のスコアが低かった、のどちらかだと推測され、実際のスコアを確認する必要がある。反対に、マップの端の方にプロットされていれば、横軸または縦軸の相反項目のスコアが高いことを意味している。ただし、端にポジションしているからといって、特徴が際立っているとは限らない。1つのイメージだけかろうじて持たれており、その他のイメージは全くないという場合、どの学校にも似ていないために、結果として極端に偏るケースがある。また、軸1、軸2のゼロを起点にABCDの4つのエリアで、イメージをグルーピングをする見方もできる。A「専門性・独自性があり、おしゃれでキャンパスライフが充実」、C「ブランド性があり、資格取得や就職に有利」と思われているグループといった具合である。繰り返しとなるが、マップはイメージの強弱自体は反映されないので、高校生が大学を見ている基準を分かりやすく提示するものである。その基準は、例えば理工系グループと女子大グループとでは、かなり異なることが予想され、ぞれぞれのイメージポジショニングマップの横軸、縦軸のもとになる相反項目も全く違ったものになると考えられる。イメージポジショニングマップがどのようなことを示しているかお分かり頂いたところで、次ページからイメージ調査を行った、関東、東海、関西の3エリア内に所在する全ての大学と特徴あるいくつかの分野での志願度の高い大学に対して、高校生がどのようなイメージを持っているのか、学校イメージ50項目(「機能的価値(35項目)」「感性的価値(15項目)」項目詳細はP.55)のイメージポジショニングマップを作成してみた。上品な1.256おしゃれな0.958のんびり0.718クラブ・サークル活動が盛んである0.671明るい0.646自由な0.511偏差値が自分に合っている0.498親しみやすい0.421学生生活が楽しめる0.388活気がある感じがする0.385校風や雰囲気がよい0.369キャンパスがきれいである0.361入試方法が自分に合っている0.307力強い0.230落ち着いた0.209自宅から通える0.204遊びにいくのに便利な立地である0.195伝統や実績がある0.189寮や奨学金などが充実している0.166有名である0.159多様な0.156交通の便が良い0.156厳格な0.140学生の面倒見が良い0.124国際的なセンスが身につく0.124教養が身につく0.042個性的な0.020規模が大きい0.017先輩・卒業生が魅力的である-0.046学習設備や環境が整っている-0.093学校が発展していく可能性がある-0.124学びたい学部・学科がある-0.148勉強するのに良い環境である-0.165周囲の人からの評判が良い-0.174自分の興味や可能性が広げられる-0.176教授・講師陣が魅力的である-0.180教育方針・カリキュラムが魅力的である-0.189将来の選択肢が増える-0.218まじめ-0.309先進的な-0.337自慢できそう-0.351社会で役立つ力が身につく-0.356知的な-0.445卒業後に社会で活躍できる-0.508教育内容のレベルが高い-0.535学費が高くない-0.627学生の学力が高い-0.637就職に有利である-0.656資格取得に有利である-0.814専門分野を深く学べる-0.914軸2図表12 イメージポジショニングマップと軸1、軸2の関係※寄与率とは、その軸だけで元のデータの何割を説明することができているかを表した数字特集 進学ブランド力調査 2020

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