カレッジマネジメント224号
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5リクルート カレッジマネジメント224 / Sep. - Oct. 2020本調査は2021年3月卒業予定の高校3年生に対して、2020年4月3日~24日にかけて実施した。第1章では、高校所在地を関東・東海・関西の3エリアに分け、志願度ランキング、イメージ項目別ランキング、分野別志願度ランキングの結果を報告する。①志願度ランキング:「志願したい大学」を4校まで選択してもらい、全体(男女)、文系・理系(全体・男女)別大学の国公私立別の志望状況を過去10年分表したのが図表1である。3エリアごとの特徴を見ていこう。まず関東は一貫して「私立志向・計」が過半数を占め、私立志向が顕著である。多少の数値変動はあるものの、国公立志向が私立志向を上回ることはない。関東にはもともと総合型私立大学が多く、高校生の進路選択の候補の層が厚い。卒業生も多い回答時に複数回答する「希望分野」に紐づけた志願度ランキングを30分野で集計、n数に問題がない21分野を掲載した。高校生が進路選びで最も重視する「学びたい内容」を軸にした志願度は、より実際の志望校選びに近いランキングとなっている。高校3年生のリアルな視野を今後の募集広報戦略の参考に供したい。公立志向が微減し、今年は調査開始以降初めて半数を切った(49.8%)。関西は大きく見ると国公立志向と私立志向が45%前後とほぼ同等で、その年の景気動向や経済的な状況が影響を与える傾向があり、年によって国公立志向と私立志向が入れ替わるエリアだ。今年は昨年に続き2年連続で私立志向が国公立志向を上回る結果となった。のランキングにまとめた。②イメージ項目別ランキング:スペックで示しやすい「機能的価値」、情緒的な側面を示す「感性的価値」について、各大学のイメージを回答してもらい、上位15位をランキング。全体(男女)の回答結果から、各大学のイメージが高校生にどのように伝わっているかが確認できる。③分野別志願度ランキング:調査ため、企業からの評価もあり、私立中心のブランドが形成されやすいエリアと言える。東海は3エリア中最も国公立志向が高く、調査開始以来一貫して「国公立志向・計」が「私立志向・計」を上回り、関東と真逆の様相を呈する。特に「国公立の大学・短期大学にぜひ行きたい」が例年4割前後と高い。ただし2年連続で私立志向が微増、国国公私立大学志望の状況関東・東海・関西全てのエリアで私立志向が微増、国公立志向は微減知 名興味・志願イメージ進学ブランド力調査知ってほしい来てほしいこんな学校だと伝えたい・メッセージは届いているか・他大学との差別化は図れているか高校生に大学の狙いは伝わっているのか▶学校が伝えたい▶こう見られたい▶認識ギャップ▶募集課題の抽出学生募集活動高校生の期待大学の約束進学ブランド力調査の目的・機能的価値 ・感性的価値 大学高校3年生(2020年4月)メッセージ認 識 全体報告第1章

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