カレッジマネジメント224号
86/90

神田キャンパスには、法学部・大学院法学研究科・法科大学院そして二部3学部(経済・法・商)が配置されていたが、この新校舎の建設に合わせて、商学部(マーケティング学科・会計学科)・大学院商学研究科を川崎市の生田キャンパスから移転させて、教育・研究面のシナジー効果を図ることとした。法学部と商学部では、法曹、公認会計士、税理士といった難関国家資格取得を目指す学生の増加が続いている。このような状況を踏まえて、両者でカリキュラムの相互乗り入れも行いつつ、彼らのキャリア形成へのサポート体制を強化する。また商学部マーケティング学科には、川崎市多摩区で実績を積んでいる「地域や商店街の活性化」に強い関心を持つ教員が多く、今後は、神田エリアへの貢献も期待される。さらに国際コミュニケーション学部(日本語学科・異文化コミュニケーション学科)を新設した。この新学部は、法学部と商学部とのカリキュラム上の連携も積極的に行い、コミュニケーション能力に秀でた国際的教養人を育成するとともに神田キャンパスの国際化を推進する。一方、二部3学部の学生募集は、すでに2019年度を以て終了している。10号館は、教育・研究面で機能するに止まらず、本学が神田神保町とい専修大学神田キャンパスは、千代田区神田神保町3丁目に位置しており、校歌冒頭の歌詞にも「宮城の北」と謳われている。10号館は、本学創立140周年(2020年)を記念して、既存の校舎群に隣接した新校地に建設された。この建物は、地上16階建ての高層校舎で、九段地区との境を流れる日本橋川の神田神保町側にあり、靖国通りにも面していることから、地下鉄2駅(神保町と九段下)からのアクセスも良い。10号館新築の主目的は、東京都心に位置する神田キャンパスでの教育力・研究力を強化するためである。88リクルート カレッジマネジメント224 / Sep. - Oct. 202010号館によって実現する教育・研究上のシナジー神田キャンパスと10号館「神田神保町カルチェラタン」創造の拠点としての10号館落ち着いた雰囲気の「SENDAI-Kaee」(1階)。地元で人気の喫茶店が出店し、一般の方も利用可能。ランチタイムや授業の空き時間を快適に過ごせる「学生ラウンジ」。学生の移動の利便性を考え、校舎中央階に設けた。専修大学の象徴でもある黒門を彷彿させる「黒門ホール」。新たな知の発信拠点として、講演会やシンポジウムなどが開催される。階段や廊下、ホールなど、各フロアに椅子やホワイトボードを設置。校舎全体をラーニング・コモンズにしている。

元のページ  ../index.html#86

このブックを見る