カレッジマネジメント225号
17/66

17リクルート カレッジマネジメント225 / Nov. - Dec. 2020特集3月から全国一斉休校となったことで、春のオープンキャンパスは軒並み中止に追い込まれた。いよいよ最終学年を迎え、進路検討が本格化していく直前に突然訪れたコロナ禍。進路に関する情報収集時間の増減について、4月→7月変化を見てみると「変わらな「増えた」、大学からの情報が十分に発信されない、学校からの課題で忙しいなどの理由で「減った」コメントが多かった。「変わらない」の理由は、進路が決まっており勉学優先、入試情報が不確定で調べようがない、ネット上で提供される情報で問題ないといった、コロナウイルスの影響に振り回されず、着々と進路選択に向けて冷静に前進する姿が窺えた。い」の割合が1番高く57%→42%(▲15ポイント)、「減った」が12%→26%(+14ポイント)、「増えた」はほぼ同等だった(図表1)。情報収集時間の増減理由を見ていると、4月は休校でできた時間を活用して「増えた」、先生や塾、予備校など収集の場が休校となり「減った」という意見が目立つ。7月になると、オープンキャンパスがないことや学力不安から自らネットで情報収集して高校3年生の進路選択行動第1章進路選択情報との関わり「入試情報」「オープンキャンパス情報」が不足進路選択情報の収集時間は、「変わらない」の割合が1番高いコロナ禍と2020年の進路選択Part 1 高校の今と進路選択【4月調査】●休校になり時間ができた ●コロナで自宅学習となり、学校が頼れなくなったから●新型コロナの影響で、より調べないと情報が更新されていることもありえるから ●オープンキャンパスに行けない可能性が増えたから●塾も学校も休みで収集の場もなく、大学側からも新しい情報も特にないし、まだこれからどうなるのか全くわからないから●何をすればいいか分からず、止まっている ●先生に直接相談できないため ●オープンキャンパスに行けないから●勉強時間の方が増え、進路の情報収集時間は増えていない。今、収集しても入試情報などは変わる可能性もあるかもしれないから●今年度の入試がどういう状況で行われるかわからないため、調べようがないから●調べても新しい情報が追加されていないから●進路がほぼ決まっているため、その進路に向けて勉強する方がよいと考えたから【7月調査】●休校の影響で進路を考えるきっかけが増えたから●オープンキャンパスや見学会がないので、インターネット等を使って自分から動いて調べないと、情報を得られないから●推薦入試を希望していたが、コロナのせいで定期テストが減り評定が心配になったので一般入試の情報を集めるようになったから●両親の収入に変化があり、進学できる範囲が狭まったため●オープンキャンパスの自粛や休校により情報を得る機会が減った●オープンキャンパスがオンラインであまり詳しく分からない●大学の情報を出すのが遅れたり、オープンキャンパスがなくなった●自粛期間は学校からの課題に追われて大学を調べるどころではなかったから●先生との相談が出来なかった●ネットで個別相談やオープンキャンパスが受けられるため●ウェブ上で大学について調べることができたから●オープンキャンパスはなくなったけれど、その分大学側や各種予備校の対応が手厚いから、特に減ったとは思わない●コロナが進路には影響を及ぼさなかったから図表1 進路選択情報収集時間の増減とその理由(単一回答)4月調査N=402増えた31%増えた32%減った12%減った26%変わらない57%変わらない42%7月調査N=421+14ポイント▲15ポイント増えた理由増えた理由減った理由変わらない理由減った理由変わらない理由

元のページ  ../index.html#17

このブックを見る