38リクルート カレッジマネジメント225 / Nov. - Dec. 2020佐藤 はい、規模別では、300人未満あるいは300人~1000人未満の落ち込みが非常に大きく、ベンチャー、中小企業が影響を受けていると思われます(図2)。一方で、大手企業ではそこまで影響が顕著に出ていません。谷出 大企業群が年間計画に沿って300人採ると思っていたのを急に100人に減らすことは難しいので、21卒に関しては当初の計画の通り実施し、本格的な判断は次の22卒以降に行われるのではないかと思います。それに対して中小企業は、「採るか、採らないか」という判断が速い。採用計画に関する判断速度の差が中小と大手で分かれたと考えられます。小林 中小企業の中で「採る」と判断したところはどういった背景があるのでしょうか?谷出 去年までの採用状況が関係していると思います。去年まで必要な人数が採れなかった企業が、今年は力を入れて採用しようとする動きが起きています。また一時期、コロナ影響で4年生の内定取り消しが直前に起きるのではないかというニュースがまことしやかに流れ始めたとき■第37回 ワークス大卒求人倍率調査(2021年卒)調査概要調査目的:2021年3月卒業予定の大学生及び大学院生に対する、全国の民間企業の採用予定数の調査、及び学生の民間企業への就職意向の調査から、大卒者の求人倍率を算出し、新卒採用における求人動向の需給バランスを明らかにする。【企業】調査対象:従業員規模5人以上の全国の民間企業7200社調査項目:2021年3月卒業予定者の採用予定数など●本調査<2月調査>(参考値として掲載)調査期間:2020年1月30日~3月6日回収社数:4481社(回収率62.2%)回収方法:電話・FAXにて回収●追跡調査<6月調査>(本調査回答企業のうち、再度調査協力を得た4450社に電話調査)調査期間:2020年6月9日~6月23日回収社数:3733社(回収率83.9%。もとの調査対象に対して、51.8%)【学生】調査対象:2021年3月卒業予定の大学生・大学院生注:%を表示する際に小数点第2位で四捨五入しているため、%の合計が100%と一致しない場合がある【大卒求人倍率の定義】大卒求人倍率とは、民間企業への就職を希望する学生ひとりに対し、企業から何件の求人があるのか(企業の求人状況)を算出したもの大卒求人倍率=求人総数÷民間企業就職希望者数注:求人総数及び民間企業就職希望者数は、リクルートワークス研究所による推計。注:グラフのデータはいずれも比較可能な期間における値。従業員規模別は2010年3月卒より、業種別は1996年3月卒(建設業と製造業は2010年3月卒)より、集計を開始0204060801001202021年3月卒2020年3月卒2019年3月卒2018年3月卒2017年3月卒2016年3月卒2015年3月卒2014年3月卒2013年3月卒2012年3月卒2011年3月卒2010年3月卒2009年3月卒2008年3月卒2007年3月卒2006年3月卒2005年3月卒2004年3月卒2003年3月卒2002年3月卒2001年3月卒2000年3月卒1999年3月卒1998年3月卒1997年3月卒1996年3月卒1995年3月卒1994年3月卒1993年3月卒1992年3月卒1991年3月卒1990年3月卒1989年3月卒1988年3月卒1987年3月卒0.00.51.01.52.02.53.0(倍)(万人)2.342.482.682.772.862.411.911.551.201.451.681.250.991.091.331.301.351.371.601.892.142.141.621.281.231.271.281.611.731.741.781.881.831.531.08民間企業就職希望者数求人総数求人倍率図1 求人総数及び民間企業就職希望者数・求人倍率の推移(倍)9.918.623.400.600.421.081.221.431.040.370.861.140123456789102021年3月卒2020年3月卒2019年3月卒2018年3月卒2017年3月卒2016年3月卒2015年3月卒2014年3月卒2013年3月卒2012年3月卒2011年3月卒2010年3月卒5000人以上1000~4999人300~999人300人未満図2 従業員規模別 求人倍率の推移
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