カレッジマネジメント226号
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12リクルート カレッジマネジメント226 / Jan. - Feb. 2021る。それに対して、「新たな課題に挑戦する姿勢」、「企画構想力や計画策定能力」等の要素に関しては、否定的な評価が多い。同じ質問に対する回答を設置形態別にみた場合、際立った特徴は認められなかったが、私立大学の規模別では、「業務に関する知識」、「的確かつ効率的に業務を処理するスキル」の2つの要素において、大規模校ほど「十分に有している」の比率が高くなる傾向が認められた。規模の違いによって知識・スキルの獲得を促す環境に差が生じていることが考えられる。また、肯定的な回答の割合でみると、「主体的・能動的に取り組む姿勢」では10000人以上の大学、「当事者意識を持って業務に取り組む姿勢」と「新たな課題に挑戦する姿勢」では3000人以上の大学が、それぞれ他のカテゴリーよりやや高い結果を示している(表7)。上記の設問が、個々の職員が有する能力に対する全般的な認識を問うているのに対して、次の設問は学長が職員組織全体の活性度や風通し等をどう捉えているかを尋ねたものである。5つの項目のなかで肯定的な回答がやや低いのは、「部署内・部署を超えての協力」と「意識・情報の共有」である(図11)。設置形態別では、「部署内・部署を超えての協力」、「仕事を通して成長する環境」、「率直に意見を言い合える雰囲気」の3項目で、国立・私立に比べて公立において否定的な回答の割合が高い。短期間で異動する自治体派遣職員の多さ等、職員構成を反映していることが考えられる。私立大学の規模別では、「とてもそう思う」の回答割合に限ると、3000〜9999人の大学が5項目のいずれにおいても最も高い。一方、10000人以上全体国⽴公⽴私⽴1234123412341234理事・事務局⻑層は職員組織のトップとして期待した役割を果たしている32.6%57.5%7.7%2.3%55.9%44.1%0.0%0.0%33.3%66.7%0.0%0.0%27.5%58.8%10.6%3.1%部課⻑層は部や課が機能を発揮できるよう期待した役割を果たしている17.6%67.4%13.1%1.8%26.5%58.8%11.8%2.9%14.8%77.8%7.4%0.0%16.3%67.5%14.4%1.9%中堅・若⼿層はそれぞれの⽴場において期待した役割を果たしている11.4%76.4%12.3%0.0%14.7%85.3%0.0%0.0%11.1%77.8%11.1%0.0%10.7%74.2%15.1%0.0%全体〜2999人3000〜9999人3.10000人以上1234123412341234職員が熱意をもって主体的に仕事に取り組んでいる19.8%71.6%8.6%0.0%19.0%69.0%12.0%0.0%23.5%72.5%3.9%0.0%9.1%90.9%0.0%0.0%職員が仕事を通して成⻑する環境にある10.5%59.9%27.8%1.9%7.0%60.0%30.0%3.0%17.6%60.8%21.6%0.0%9.1%54.5%36.4%0.0%率直に意⾒を⾔い合える雰囲気がある13.6%60.5%23.5%2.5%13.0%62.0%21.0%4.0%17.6%52.9%29.4%0.0%0.0%81.8%18.2%0.0%意識や情報が⼗分に共有されている8.6%56.8%32.7%1.9%7.0%55.0%35.0%3.0%13.7%60.8%25.5%0.0%0.0%54.5%45.5%0.0%職員同⼠が部署内または部署を超えて協⼒しあっている12.4%52.8%31.1%3.7%11.1%53.5%29.3%6.1%17.6%52.9%29.4%0.0%0.0%45.5%54.5%0.0%表8  職員組織の現状に対する認識 (私立大学収容定員規模別)「職員組織の現状に対してどのような認識か」表9 職員組織を3つの階層に分けた場合の現状評価 (設置形態別)「職員組織を理事・事務局⻑層、部課⻑層、中堅・若⼿層の3つの階層に分けた場合、現状をどう評価しているか」凡例: 1.とてもそう思う 2.ある程度そう思う 3.あまりそう思わない 4.そう思わない凡例: 1.とてもそう思う 2.ある程度そう思う 3.あまりそう思わない 4.そう思わない部署内・部署を超えての協力と意識・情報の共有に課題

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