カレッジマネジメント226号
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9リクルート カレッジマネジメント226 / Jan. - Feb. 2021「職員の職務遂行」についても否定的な回答が4割を超えている。設置形態別にみると、「副学長等学長を補佐する体制」に対して「十分である」と回答した割合は、高い順に国立、公立、私立であるのに対して、他の4項目については、国立が最も低く、特に「学部長等の理解・協力」、「教員の理解・協力」の2項目で顕著である(表3)。国立については、複数機関が統合されて一機関となる等の経緯や大規模総合大学における部局の自立意識の強さ等が背景にあると考えられる。私立大学の規模別では、職員の職務遂行以外の全ての項目で、収容定員10000人以上の大学での評価が低めであり、多くの学部から成る大規模大学の運営の難しさが調査結果にも表れている(表4)。次に、職員及び職員組織に絞って、役割に対する期待と現状の評価を尋ねた。職員の役割が以前(過去10〜15年前)と比べて高まっていると思うか、今後さらに高まると思うかの2つの質問に対して、どちらも「とてもそう思う」が6割を超え、「ある程度そう思う」を合わせるとほぼ100%に達している(図4)。なっている(図6)。どのような業務で職員の役割が高まっているかを尋ねた結果を一覧にしたものが図7である。「とてもそう思う」と「ある程度そう思う」を合わせた肯定的な回答は、全ての業務において83.5%から90%以上と高い割合となっており、職員以前と比べて高まっていると思うかの問いに「とてもそう思う」と答えた比率を設置形態別にみると、高い順に国立、公立、私立となっている(図5)。また、今後さらに高まると思うかについて、「とてもそう思う」と答えた比率を私立大学の規模別にみると、規模が大きくなるほど高く特集 大学経営を支えるミドルマネジメントResearch result調査データ図4 職員の役割の高まり(現状)「職員の役割は以前と比べて高まっていると思うか」「今後さらに高まると思うか」図5 職員の役割の高まりに対する現状(設置形態別)「職員の役割は以前と比べて高まっていると思うか」図6 職員の役割の高まりに対する見通し(私立大学収容定員規模別)「今後さらに高まると思うか」ある程度そう思うとてもそう思うあまりそう思わない私立公立国立全体(%)63.273.565.460.637.51.930.83.826.535.01.8そう思わない※「そう思わない」の回答はゼロある程度そう思うとてもそう思うあまりそう思わない10000人以上3000~9999人~2999人全体(%)64.461.066.781.818.233.337.02.034.41.2そう思わない※「そう思わない」の回答はゼロある程度そう思うとてもそう思うあまりそう思わないそう思わない※「そう思わない」の回答はゼロ【今後】さらに高まる【現状】以前と比べて高まっている(%)62.564.734.40.935.71.8大学業務全般に及ぶ職員の役割への期待職員の役割に対する期待と現状に対する評価

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