カレッジマネジメント227号
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14リクルート カレッジマネジメント227 / Mar. - Apr. 2021「学生稲門会」と連携し地方出身者のつながりづくりを支援全学で共有していたZoom利用に関する知見を活用学生生活課が取り組んだのが、同郷の学生同士の交流を目的に都道府県・地域別に活動している大学公認サークル「学生稲門会」及び、24の学生稲門会を束ねる「全国早稲田学生会連盟(全早連)」を通じた地方出身の新入生のためのコミュニティー形成支援だ。通常、公認サークルの活動内容に対して大学から要望を出すことはないが、コロナ禍で上京できていない新入生もいることを受け、全早連が例年実施している新入生ウェルカムパーティーのオンライン実施を学生生活課側から提案した。その理由を、学生生活課 福山氏は「大学が新入生を早稲田の一員として歓迎していること、また、頼りになる同郷の先輩がいることを発信することで横のつながりを感じてもらいたかった」と振り返る。2020年9月と10月の全2回に渡り実施されたオンラインウェルカムパーティーでは、学生のアイデアをもとに、Zoomのブレイクアウトルーム機能を用いて、出身地域別に新入生5〜6人に上級生1人が加わった部屋を作り、その地域をテーマにしたクイズや地元の話、悩み相談、情報共有等を実施。悩み相談では「地方・首都圏を問わず、キャンパスで対面授業を受けられないからこその悩みが出ていた」と福山氏は話す。「『お勧めのゼミやサークルを先輩から直接聞ける機会がない』『友達づくりはどうすれば』等の悩みが多く共有されていました。そこに、『上京できていないがどうしよう』という相談が加わっていた印象です。ルーム別に盛り上がっている状況が見受けられ、一定の安心感を得てもらえたのではと感じています」。全早連への支援に限らず、学生の交流を促す取り組みは、コロナの影響を受け始めた当初から全学で意識されていたことだと学生生活課課長・久保山氏は話す。早稲田大学ICC(異文化交流センター)が2020年7月10日に実施したオンラインイベント「ICC Art×English Chat Workshop Online ~抽象画を描いて楽しく交流しよう~」の様子。早大生・職員が参加し、互いにスケッチをしながら異文化交流を行った。SILS先輩プロジェクト主催の、2020年度秋学期オンライン科目登録相談会の様子。SILS先輩プロジェクトメンバーが科目の詳細を説明し、参加者の質問に答える。(左上がプロジェクトリーダーのルクマニさん)(2) 友人・コミュニティーづくりへの対応学生の学びと活動を止めない大学の取り組み早稲田大学

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