17リクルート カレッジマネジメント227 / Mar. - Apr. 2021特集 ニューノーマルの学生支援今後は高齢者施設等へも展開と継続して実施している。「ずっとマスクをした大人しか見れていなかったからか、画面一杯にマスクなしの笑顔の学生達が映っただけで、『わーっ』と子ども達の歓声が上がりました。できるだけ双方向のやりとりになるよう工夫したことで、1回目で子ども達も学生の顔と名前が一致する状態になり、2回目を迎えることができました」(丸山氏)。準備に当たって課題となったのは、園側、学生側それぞれの通信環境。前者については、市外在住で園への訪問が許されない丸山氏や学生に代わり、鶴ヶ島社協の職員が現地の環境の事前確認や調整、機材設置、接続を担当。また、後者については、使用端末や通信環境の都合で園のモニターに映る映像がワンテンポ遅れてしまう学生は歌やダンスの際はペープサート(紙人形)を動かす役割を担う、機材トラブルに備えて代わりに台詞を言う人間を事前に決めておく等、「1時間のプログラムを確実に実施するために、かなり細かくシミュレーションした」と丸山氏は振り返る。この成功を受け、「例えば、昼休みに30分だけ高齢者の方とつないで傾聴ボランティアを行う等、平日に短時間で行うオンラインでの活動等に大きな可能性を感じています」と、丸山氏は話す。実際、21年に入ってからは、高齢者施設等とオンラインでつないで傾聴ボランティアを行う活動を実現できるよう動いているそうだ。加えて、今後はさらなる活動の模索や、20年春入学の1年生が気軽に参加できる活動・プログラムづくり等に力を入れるという。丸山氏は、「既につながりのある2年生以上の学生とまずはスタートを切った状態だったので、まだ顔が見えていない1年生に対して活動を紹介する機会を少しずつ作り、気軽に相談に来てもらえるようにしたいですね。対面での活動が再開できないからと諦めるのではなく、オンラインで、あるいは、ハイブリッド型で様々な事業を展開していきたいと思います」と話す。ボランティアの新たな形が生まれている。(文/浅田夕香)もの当てクイズの様子。学生宅と保育園で同じ野菜のおもちゃを用意。保育士の協力を得てあらかじめ教室内におもちゃを隠し、学生が「これから魔法を掛けてそっちに飛ばすから探してね」と声を掛ける→子ども達が見つけて持ってくるという双方向のやりとりを行った。毎年、学内に複数のボランティア団体が立ち上がり、大学として審査を経ての助成金支援を行う等、学生のボランティア活動を積極的に後押ししている聖学院大学。ボランティア団体以外にも、毎年のべ300〜400名の学生が個人として活動している。コロナ禍において対面での活動を停止せざるを得なくなった中、オンラインでの活動の道を模索し、機会を作り出した聖学院大学の取り組みをボランティア活動支援センター 丸山阿子氏に伺った。●実際に保育園に行くことができなくても、こんなに子どもに楽しんでもらえる活動ができるのだと驚きました。オンライン活動の可能性を実感できました。自分が作成したものを発表して子ども達に喜んでもらえることの良さを改めて実感し、人の役に立てることの喜びをとても感じました。(児童学科学生)●オンラインでの活動は機器的問題や状況把握のしにくさ、やれることの限界等、たくさんの課題がありますが、その分達成感が強く、オンラインでここまでできたという自信につながります。そして、対面での交流がより一層楽しみになります。また、仲間と協力する大切さを学びました。(心理福祉学科学生)学生の声
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