カレッジマネジメント227号
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23い。先輩学生達が、後輩である自分達を支えるべく活躍する姿を目の当たりにする機会が多いのが、京都橘大学の日常であった。 コロナ禍によりこうした日常風景がキャンパスから失われた。特に2020年4月の新入生の中には、キャンパスに足を踏み入れたのは入試の時のみという者や、場合によっては一度も来たことがない者もいた。それはつまり、まだ馴染みのない大学という新しいコミュニティで、誰ともつながることなく孤独を抱える学生を大量に生む可能性があるということにほかならない。「居ても立っても居られなかった」と日比野学長は当時を回顧する。京都橘大学の挑戦が始まった。多くの大学がそうであるように、京都橘大学でも2020年の4月頃は「コロナ禍にあっても授業をいかに継続して提供するか」が議論の中心であった。それが一段落した5月頃からは、学生支援体制の整備に注力することとなった。その最たる成果と言えるのが、6月から約3カ月間展開したオンライン学生支援「たちばなConnect Project」(https://www.tachibana-u.ac.jp/2020/08/-connect-project.html)である。プロジェクトには、「3つのWa!」として次の支援が統合されている。1つ目は「学科のWa!」であり、修学支援、ピアサポーターがこれに当たる。2つ目は「みんなのWa!」であり、オンラインでの新歓イベントが実施された。3つ目は「未来のWa!」、キャリア支援である。本特集の趣旨を踏まえ、特に「学科のWa!」、そして「みんなのWa!」にスポットライトを当てていこう。まず、「学科のWa!」の核は、ピアサポーターである。京都橘大学には、もとよりクラスアドバイザー制があり、教員1人がおよそ20~30名の学生を受け持ち、履修や学習上の相談、大学生活全般にわたっての個人的な相談に乗る体制があった。とはいえ、新入生のなかには見知らぬ教員を相手に緊張してしまう者もいる。ましてやオンラインでは、対面で会うことに比して心理的な距離を感じてもおかしくはない。そこで活躍したのが、オリターに代わる先輩学生ピアサポーター達であった(5月25日に先行して開始)。ピアサポーターは1人で学生5~7人を担当する。ピアサポーターになるには事前研修を受けることになっており、新入生とのファーストコンタクトの取り方から、チャットでのコミュニケーション方法、質問への答え方まで様々なことを身につけたうえで支援に当たる。新入生の迷いや悩みを拾い、教職員との連携を密にし、分からないことは担当リクルート カレッジマネジメント227 / Mar. - Apr. 2021「たちばなConnect Project」へ特集 ニューノーマルの学生支援

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