カレッジマネジメント227号
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30リクルート カレッジマネジメント227 / Mar. - Apr. 2021新型コロナウイルス感染症の影響は首都圏のみならず全国に及んでいる。この状況で学生がどのような不安を抱えているのかということや彼らの意識や行動については、個別大学が行っている調査と奨学金や就職活動に焦点を絞った民間の調査が見られるものの、地域状況等も踏まえた把握は十分に行われていない。ここでは、全国の中小規模の6大学が連携して実施した連携教育プログラム「Consider Corona Project 6大学(CCP6)」の中で企画・実施した学生対象の「新型コロナウイルスによる学生生活への影響に関する調査」の結果を用いて、学生達が抱いている不安についてみてみよう。参加した6大学(関西国際、名桜、宮崎国際、共愛学園前橋国際、淑徳、富山国際)1短期大学(宮崎学園)のうち、本学と個別に協力協定を結ぶ名桜大学を除き、他は2012年に創設した地域を越えた大学間連携のためのコンソーシアムである一般社団法人学修評価・教育開発協議会のメンバーであり、学修成果の可視化、IR、学習プログラムの開発等をこれまでも協働してきた。CCP6は、新型コロナウイルス感染症を素材として、Zoomを活用し学生達が地域を越えて遠隔方式で行う学習プログラムで、単位を伴わない。テーマは「新型コロナウイルス感染症が社会をどう変えたか、どう変えていくか」で、コロナ禍が社会にどのような変化をもたらしたのか、これからの社会をどのように変えていくのかについて考えるということを目的としている。学生にとって、少なくとも前期は対面授業が少なく、海外プログラムや地域社会での学習機会も制約され、ともすれば孤独なる学習に陥りがちであった。コロナ禍は、学生が興味を持たざるを得ない関心事であり、共通体験であることから、この事象を学習テーマにして参加学生を募集した。小テーマを①安全・安心②街づくりと観光③流通・購買行動④学校教育・子どもの生活の4つとし、テーマ別に各大学の教員の指導のもと、7月から12月にかけて実施した。参加学生にとっては、日頃接することのない異なる地域の学生との協働を通じて、新たな人間関係の構築をはかるとともに、自分達の価値観や生活を再考する機会となったようである。この調査は①安全・安心の分科会の学習の一環として実施し、調査の概要は下記の通りであった。参加学生は4大学(関西国際、名桜、富山国際、共愛学園前橋国際)から27人であり、筆者自身も指導に当たったほか、本学の教員数人が参加してくれた。この調査の特徴は、安全・安心についての学生達の関心に基づいて、彼らが質問紙を作成したことである。1)授業方式に対する評価や不安、2)成績と授業の理解度、3)生活時間や生活意識の変化、4)悩みごとと相談相手、5)不安についての意識、6)就職活動と進路意識の変化といった項目は、学生● 調査概要 ●調査名称「新型コロナウイルスによる学生生活への影響に関する調査」調査時期2020年11月23日~12月10日調査方法googleフォームを使ったウェブ調査調査対象淑徳大学(千葉県)、共愛学園前橋国際大学(群馬県)、富山国際大学(富山県)、関西国際大学(兵庫県)、宮崎国際大学・宮崎学園短期大学(宮崎県)、名桜大学(沖縄県)在学生回答数12456大学共同プロジェクトCCP6調査から寄 稿濱名山手学院 理事長・学院長 関西国際大学 学長濱名 篤コロナ禍における学生の不安と支援のあり方安全対策以上に求められる安心対策学生の実態状況調査

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