61リクルート カレッジマネジメント228 / May - Jun. 2021FFE※2のコンセプトは、Comfortableで、Comfortable LearningとComfortable Lifeとし、快適な学習環境とキャンパスライフを演出したこと。これにより、学生の滞在時間を高め、学びの定着や学生の満足度向上に繋げたいと考えている。特徴は以下の3つである。①図書館棟2階や教育研究棟2階、3階の大通路(コンコース)に多様かつ充実したラーニングコモンズを配置している。②一人でもグループでも能動的な学習(学びのサイクル=みつける→知る→考える→つくる→広める)を促すとともに、くつろぐスペースにもなっている。③このコンコースは長さ約77メートル、幅約9メートルあり、教育研究棟の2階、3階に配置。建物内の通路上にラーニングコモンズを配置することにより、身近に活用できるものとしている。文教大学は、この東京あだちキャンパスの開設を契機に、「もっと文教」になるために生まれ変わる。培ってきた人材・知識・経験を、キャンパスを越えて融合し、多様性と柔軟な発想を持ち、互いに支え合うキャンパスで、新たな展開をしていきたいと考えている。3つのキャンパスを柱にした一つの文教で社会的課題の解決に挑戦し、広く社会の発展に寄与していきたい。文/伊藤 諭(学校法人文教大学学園 法人事務局経営企画室 課長)置し、雨に濡れることなく各棟への移動を可能とした。また、学生の主要動線を2階に設定し、図書館、講堂、食堂、ラーニングコモンズなど、特徴的な施設にアプローチしやすくしたこと。④南北に2本、東西に1本、クロスした歩行用通路(クロスモール)により、キャンパス内の機能的な歩行動線の確保と地域へ開かれた通路となっている。南北通路の1本は24時間通行可能としたこと。⑤環境に配慮したキャンパスとし、ユニバーサル・デザインであり、車椅子での通行に配慮した通路や多目的トイレを校内に14カ所設置した。 また、ZEB※1 Ready(一次消費エネルギーを省エネ基準から50.5%削減)の認証を取得し、先進的な環境配慮型キャンパスを実現したこと。図書館特徴のある家具を配置。グループワーク、プレゼンテーション、ひとりで落ち着いての学習など、様々な学びのシーンを演出できる図書館となっている。食堂体育館講義室カフェラウンジ落ち着きのあるくつろぎの空間で、毛長川沿いの自然にひらけた憩いのカフェラウンジ。広々とした屋外テラスも併設。独自性がある設備やフロア等について今後の展望について※1ZEBとはNet Zero Energy Building(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)の略称※2FFEとは「Furniture(家具)」「Fixture(什器)」「Equipment(備品)」の略称
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