カレッジマネジメント229号
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11リクルート カレッジマネジメント229 / Jul. - Aug. 2021たのですが、みんな色んな意見を出してくれたし、仲良くなることができました。意見の違うたくさんの人をまとめる力がついたと思っています。 授業ではありませんが、生徒会長としては学校内でのコロナ感染防止のプロジェクトに取り組みました。コロナに関する情報はかなりチェックして、大阪の状況を把握し、危機感を持っていました。少しでも医療現場の負担を減らしたかったのも動機の一つ。実際にやったのは、生徒会でマスクを買って、つけてこなかった人に配布するという活動です。行事の開催について、先生と話し合うこともしました。学校では、行動力を発揮する場面もあったと思います。松原 私は自分の好きなことを追求したり、納得するところまで考えたり調べる、人の話を聞いたりして考えを深めていくことが得意です。探究活動を通じて発揮してきた力で、実際にやってきたからこそ自信を持ってそう言えます。──高校生活で培った力や深めた考えを、どう大学やその先の進路につなげていきたいと考えていますか。小笠原 高校生2人の話を、こんな活動してすごい!と思いながら聞いていました。私には2人のように明らかにすごい、というものはないけれど、人と話すのが好きで誰とでも話ができます。 小学生の時から客室乗務員に憧れてきましたが、この先、募集があるかは分かりません。今考えているのは、外資系で公用語が英語の会社で働くこと。大学受験で行動が遅かったという後悔から、1年生の今から就職先について調べています。 実践的な英語を身につけることを目指しているので、今は必修に加えて選択講座もとって週4日は英語漬け。入ったのは第一志望の大学ではなかったけれど、英語を使う、会話をする機会が多くて充実しています。金重 コロナ感染拡大防止や認知症予防について校内で発信をしてきたから、大学ではさらにレベルの高い知識を得て、ほかの医療分野でも発信ができるようになりたいです。 僕は地域医療に興味があって、1回生から地域医療の現場に出て、体験的に学ぶ機会があればいいと思っています。机上の勉強だけではなくて、自分の目で見て、経験を積みながら、色んなことを考えたいです。松原 入試の場面では問題解決の力、発想力、行動力をみてもらいたいです。上手にはしゃべれないかもしれないけど、発表や前に出るのも得意なので、それも評価してもらえたら。 私は教育学部志望で、VRを使った授業について研究しながら、実際に活動もできる大学を探しています。住んでいるのが田舎で、小中学校で1クラスの人数が減っているのも問題意識の1つです。大学で学びたいのは、どうしたら子どもたちが望む学習環境を作ってあげることができるのか。そして、いつかVRを使った授業ができる学校を作ることを夢見ています。(文/江森 真矢子)コロナウイルス感染拡大については大きな影響を受けながらも、乗り越えたことが伝わってきた。一方、入試を含む高大接続改革については理解と納得が醸成されていない様子も窺えた。さらに次のページからは、高校生へや高校教員への調査結果や、大学入試の状況から、昨年~今につながる状況を詳しく見てみたい。充実した今を将来につなげたい特集 コロナ×入試改革をどう乗り越えたのか高校生の変化対応力問題解決力、発想力、行動力を入試で見てもらいたい。(松原さん)

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