34リクルート カレッジマネジメント230 │ Oct. - Dec. 2021業に活用されると良いですね。また、本学では、素晴らしい成果を上げた学生を「Students of the Year」として評価しています。例えば上海交通大学の留学先でアンバサダーに選ばれた、留学生のトップに選ばれた、というような学生です。学生時代の努力や成果を大学がきちんと見える化することも大事です。─神田外語大学ではいかがですか?宮内:ディプロマポリシーとカリキュラムポリシーは社会との契約です。学生の質の保証をしないことは社会契約違反といえます。内容は抽象的ではなく具体的に表現すべきでしょう。全体としてどうか、という視点よりも、それぞれの人間のそれぞれの4年間の付加価値、デルタが最大化するように考えることが大事です。全員同じように上げる必要はない。各自のデルタを最大化するために必要な仕組みは何か。教育はどうあるべきか。成果指標は何であるべきか。坂東先生が言われるようにTOEIC©を使うのも1つの手ですし、本学は外語大として、どの外国語でもCEFRではこの水準まで保証するといった視点が必要です。そしてきちんとしたカリキュラムを作るということ。学生の自主性を伸ばし、学習意欲を高める仕組みも大切です。カリキュラムは選択肢のメニューを増やすだけでなく、目標に到達するためのロードマップになっているかどうかも重要です。本学でこれから取り組んでいきたいと思っているのがゼミの充実です。本学ではゼミを選択する学生が全体の2割しかいません。1・2年は必修科目があるから学校に来るけれど、3・4年はアルバイトに精を出す学生が多い。これはもったいない。結果として奇策はなく、非常にオーソドックスなやり方だと思います。本学は語学を出発点としている大学ですので、少人数クラスが特徴です。高校時代、孤独感を味わっていたり、自信がなかったりした新入生が少人数クラスのなかで自信をつけていく。さらにお話ししたように、語学ができると自己肯定感が高くなる。そこに+αの学びを足す。これは何でも良いですが、学生個人の問いや興味に合うものを自分で決めてほしい。先生の指導を仰いで、先輩後輩とお互い切磋琢磨するような、そういう空間がたくさんできたらいいなと思っています。そうした協働を多く創出することが、他者との違いを踏まえたコミュニケーションを育むクリティカルシンキングの一歩でもあります。─企業がディプロマポリシーで採用しようという動きを促すため、ディプロマポリシーをいかに分かりやすく社会に伝えていくかが大学の義務かもしれません。坂東:おっしゃる通りです。本学でも3つのポリシーとキャリアデザインポリシーを作っていますが、どうしても
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