カレッジマネジメント230号
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42リクルート カレッジマネジメント230 │ Oct. - Dec. 2021底したい」と田辺氏は言う。ここまで見てきた通り、DXとは環境や社会変化に対する対応力・変革力の要であり、新しい価値創出と持続的な成長を実現するための企業文化・風土改革である。それらをステークホルダーと対話しながら経営として意思決定していくことが重要だという。最後に2020年から実施されている施策をご紹介したい。経産省は、企業の戦略的IT利活用促進に向けた取り組みの一環として、中長期的な企業価値向上や競争力強化のために積極的なIT利活用に取り組んでいる企業を、「攻めのIT経めた現状の整理、今後の対応や方向性がまとめられている。図2を見て頂きたい。DX未着手企業・DX途上企業が全体の9割以上を占め、デジタル企業へと脱却できているのは全体の1割弱である実情が提示されている。前回レポートの反省点として、レガシーシステムの危険性を指摘するあまり、「システム刷新すればDXなのだ」という誤った認識が広まり、「システムは変えたがビジネスモデルは変わっていない」非DX企業が自らをDX企業と誤認する向きが増加したという。「今後はDXの本質についての理解促進、成功パターンの策定や共通プラットフォームの形成等に取り組んでいくことで、デジタル企業変革の支援を徹企業のDX推進状況に大きな差DXレポート(2018)以降デジタルの浸透DXの緊急性コロナ禍で見られた事象コロナ禍で明らかになったこと①これまでのDX政策とその結果②コロナ禍で明らかになったDXの本質③コロナ禍により高まるDXの緊急性・DX推進指標、デジタルガバナンスコード(DX認定、銘柄)に取り組み、企業のDXを推進・一方、先般のDXレポートでは「DX=レガシーシステム刷新」など、本質ではない解釈を生んでしまい、また、「現時点で競争優位性が確保できていればこれ以上のDXは不要である」という受け止めも・事業環境の変化に迅速に適応できた企業と、そうでない企業の差が開いている・押印、客先常駐、対面販売など、これまでは疑問を持たなかった企業文化(業務・慣習)が変革の阻害要因に→先送りしてきた課題がコロナ禍により一気に表出「素早く」変革「し続ける」能力を身に付けること、その中ではITシステムのみならず企業文化(固定観念)を変革することの必要性が明らかに(DXの要)DXは、ITシステム更新の問題から企業文化刷新の問題へ・デジタルサービスが提案する新たな価値を享受することが当たり前に・コロナ禍を通じて人々の固定観念が変化。テレワークなどをはじめとしたデジタルによる社会活動の変化は元に戻らない→ビジネスにおける価値創出の中心がデジタルの領域に移行顧客の変化に対応するにはデジタルは必須。ビジネスを今変化させなければ、デジタル競争の敗者となる企業の変革を推進するパートナーとなるため、これまで企業のITシステム構築を担ってきたベンダー企業も変革が必要3~5.0~4.5~4.0~3.5~3.0~2.5~2.0~1.5~1.0~0.500622396210210899504先行企業平均値3.6全企業平均値1.5DX推進指標の自己回答結果より・社会課題の解決や新たな価値、体験の提供が迅速になされ、安心・安全な社会が実現・デジタルを活用してグローバルで活躍する競争力の高い企業や、カーボンニュートラルをはじめとした世界の持続的発展に貢献する産業が生まれる目指すデジタル社会の姿ユーザー企業とベンダー企業の共創の推進デジタルガバナンス・コード/DX銘柄研究開発に対する支援デジタル技術を活用する変革の支援共通プラットフォーム推進デジタルアーキテクチャ推進リスキル・流動化環境の整備産業変革のさらなる加速デジタルプラットフォームの形成DX人材の確保中長期的対応短期的対応共通理解形成のためのポイント集の策定CIO/CDXOの役割再定義DX成功パターンの策定デジタルガバナンス・コード業種別リファレンスケースデジタルガバナンス・コード/DX認定DX推進体制の整備DX推進指標等レガシー刷新の推進DX推進状況の把握DX戦略の策定直ちに(超短期)取り組むアクションDX事例集の提供知見を集める場の提供DXの認知・理解ツール導入に対する支援製品・サービス活用による事業継続・DXのファーストステップ事業変革の環境整備デジタル社会基盤の形成人材変革産業変革の制度的支援デジタル企業レガシー企業文化からの脱却全体の9割以上DX未着手企業DX途上企業デジタル企業への変革プロセス企業内に事業変革の体制が整い、環境の変化に迅速に対応できるDXを進めたいが、散発的な実施に留まっているDXについて知らない図2 DXレポート2のサマリー(DX加速シナリオ)DX調査~DX銘柄

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