カレッジマネジメント230号
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67リクルート カレッジマネジメント230 │ Oct. - Dec. 20212008年にプレスリリースを開始した「進学ブランド力調査」は、今年で14回目を迎えた。大学は様々な活動をする中で、高校生への情報発信を行っている。単にそれは広報や宣伝活動といったことにとどまらず、大学の活動の中核をなす、教育や研究、社会貢献活動や、スポーツや文化活動、オープンキャンパス等の学生募集活動、卒業生の活躍等、高校生との接点全てが情報発信となっている。それらが高校生にどのように認識されているのか。ブランドとは、そうした様々な活動から顧客が頭の中に思い浮かべるイメージの総和だと言われている。大学は、様々な広報活動等を通じて高校生に向けてメッセージを伝えているが、高校生側に伝わっているとは限らない。「伝える」と「伝わる」は違うのだ。その、大学側の「伝える」と高校生に「伝わる」のギャップを定量的に測定するのが、「進学ブランド力調査」である。言い換えれば、大学からのメッセージ=大学からの約束、高校生の回答=高校生からの期待と捉え、そのギャップがどこにあるのかを見いだすものである。この調査の特徴は、様々な指標を複合してウエイトをかけたものではなく、3年生になったばかりの高校生に知名度、興味度、志願度、イメージ等をそのまま聞いている点である。進学ブランド力調査・機能的価値 ・感性的価値 高校3年生(2021年4月)こんな学校だと伝えたい来てほしい高校生に大学の狙いは伝わっているのか高校生の期待大学の約束知ってほしい認識ギャップ募集課題の抽出学校が伝えたいこう見られたい・メッセージは届いているか・他大学との差別化は図れているか大学メッセージ認識知 名興味・志願イメージ学生募集活動進学ブランド力調査 2021図表1 進学ブランド力調査の目的コロナ禍+共通テスト不安解消+定員厳格化の落ち着きの影響が複雑に関連した結果に──大学改革+高校生に向けた広報戦略が志願度を高めるポイントに「伝える」と「伝わる」のギャップを定量的に見る本誌編集長 小林 浩

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