カレッジマネジメント230号
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69リクルート カレッジマネジメント230 │ Oct. - Dec. 2021ついては十分な検討機会が持てなかったため、有名大学や地元の知っている大学から選択する傾向が見られた。④大都市圏での感染拡大により、都市部の大学進学を避ける、あるいは都市部への受験に行くこと自体が不安視されたことにより、結果として従来の地元志向とは異なる形での地元進学が強まった。⑤このように十分な進路先検討ができなかったことから、弊社の調査ではコロナ禍以前の2016年と比べて、進路選択活動全体に関する満足度は1割程度低くなっており、入学後の学びのモチベーションに不安が残る結果となった。今回の進学ブランド力調査では、今年の受験生の進路検討について現時点で大きく3つの環境変化の影響を受けていることが垣間見られた。まずは「コロナ禍」である。昨年の調査では、新型コロナウイルスの感染拡大が始まったばかりで、その影響は限定的であった。しかし、現高校3年生は、既に1年以上も感染拡大の影響を受けており、その結果が昨年以上に色濃く表れている。今回の調査では、特に2つの調査項目において、コロナ禍の影響が窺える。1つは高校生の進学希望分野である(図表2)。Society5.0に向けたデータサイエンティスト等の人材ニーズに加えて、コロナ禍で急速に進んだデジタル化を背景に、「情報」「工学(電気・電子・情報)」が2年連続で伸びている。工学系以外の情報分野の伸びは、文理融合型のデータサイエンスやプログラミングへの重要性の高まりが背景にあると考えられる。一方、コロナ禍による観光業界への影響や国際間の人材移動の制限等により、「観光・コミュニケーション・メディア」2年連続で、「国際関係・国際文化」(%)2021年2020年2019年304050607080調査数学びたい学部・学科がある就職に有利である校風や雰囲気が良い自宅から通える自分の興味や可能性が広げられる2021年1160576.349.645.245.043.52020年1673775.849.147.245.543.92019年1158277.449.548.045.543.8(%)2021年2020年2019年30405060調査数学生生活が楽しめる資格取得に有利である交通の便が良いキャンパスがきれいである卒業後に社会で活躍できる2021年1160536.235.634.634.233.92020年1673736.735.836.034.733.02019年1158238.234.836.431.534.5図表3 進学先検討で重視する項目(関東・東海・関西合計)ブランド力調査から見える今年の受験生の3つの傾向

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