カレッジマネジメント232号
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29リクルート カレッジマネジメント232 │ Apr. - Jun. 2022学共通科目の中にあればもう1つの視座が得られ、その学生の学びの個性とも言える、独自の立ち位置が生まれてくる」と期待を寄せる。カリキュラムの設計を担うのは、2021年7月に設置された「基盤教育センター」だ。「基盤教育」という呼称には、専門教育、全学共通教育、語学教育という上智大学が提供している3つの教育全てが基盤になるという意味が込められ、専門教育や語学教育との有機的な連携を生み出すために全学共通教育で提供すべき科目とそのレベルを検討・設計する役割を担う。「言わば、大学での学びそのものを俯瞰的な目で設計する部署」と曄道学長は説明する。さらに、学生が「自律した学修者」として学びをデザインしていくためのツールとして、新たな教育体系に合わせた「セルフ学修ポートフォリオ」も2022年度から開始される。現在開発が進められている最中だが(取材時点)、「ポートフォリオの浸透・活用において鍵を握るのは、教員の自覚」という考えのもと、学生はもちろん、教員が学生から今後の学びの方向性について相談を受けたときや、担当する学生の学びの進捗や成果を把握する際などに活用することも強く意識した設計が進められている。このようにして学修者本位の教育への転換を図る上智大学。今後目指すのは、「『学びをデザインする』という行為の主語が学生であることをより鮮明化していくこと」と曄道学長は話す。そのために、教育体系の整備だけでなく、学生の自由な発想や主体性の中から生まれてくる、学生達が背伸びをする場も作っていきたいという。「例えば、産業界との連携により新しいクリエイティブな学びの場を創出したり、学生が経験したことのないような海外の環境に身を置いてそこにある課題を認識したりする機会、世界のリーダーをキャンパスに招いて対話する機会といった学びの場を今後も提供していく。そして、それらの場を、オンライン環境も含めて、社会人や高校生も来るような社会が学ぶ場として成熟させていけば、本学の学生にとっても貴重な場になるだろうと考えている」(曄道学長)。新カリキュラムを履修した学生の活躍に期待が膨らむ。(文/浅田夕香)全学共通科目基本コンセプト(レベルと科目群イメージ)「セルフ学修ポートフォリオ」で学生が自ら学修をデザインカリキュラム外でも学生達が学び・経験を積める機会を増やしていく01特集正解がない時代の「学びのデザイン」コア人間理解思考の基盤展開知課題認識キリスト教人間学身体知思考と表現社会課題と展望視座実践・経験データサイエンス学びを学ぶ0:俯瞰100:導入200:展開300/400:探究・統合

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