カレッジマネジメント232号
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33リクルート カレッジマネジメント232 │ Apr. - Jun. 2022ミュニケーションしながら授業を展開する。卒業要件では、斉一授業で相手側大学の授業を2割以上取ることが定められている。次に、共通科目。両大学でシラバスの内容や単位数を合わせ、同一科目名で開講する。そして、大学ごとに展開する独自科目。この3つのカテゴリーで専門カリキュラムが構成されている。また、次期学習指導要領を見据えた教員養成、なかでも英語・グローバル教育やICT・プログラミング教育、Society 5.0に対応する先進開発教育のためのForefront科目群、SDGsに関する授業科目等も、双方の多様なリソースを提供し合うことにより開講が可能となった。ただし、学部がスタートするタイミングでコロナ禍が直撃したため、想定されていた教育展開はできていないという。まず学生がキャンパスへの入構が禁止となり、整備した双方向遠隔授業システムは使われることなく、コロナ禍における大学全体のオンライン方針と学部としての整備内容の兼ね合いを調整しながら教育を展開している。それでも、相互交流や教育内容に対する学生の評価は高い。今年度初めて、両大学の2年生全員の合同授業『教職特別演習Ⅰ』が開講した。本来は対面かつ合宿形式を予定していたが、コロナ禍でオンライン開催に変更。しかし、活発に議論が行われた結果、授業アンケートでは「本学習にメリットがあったと思うか」という質問に対し、85.0%の学生が「メリットがあった」と答え、「意欲的に取り組めたか」という質問に対しては、94.6%の学生が「取り組めた」と答えたという。「自由記述でも、相手大学との交流が楽しく有意義だった、今度は是非対面でやりたい等、好意的・意欲的な意見が多かった」と藤森氏は笑顔を見せる。また、「もともと両大学とも地元志向が強く、生まれも育ちも働くのも全部地元、という人も多いです。地元愛が強いのは良いことですが、視野が狭くなりやすい傾向もある。学生のうちに自分の日常コミュニティにいない方と広く交流することを積み重ね、多いに刺激を受け、多様性や異文化理解の土壌がある人が先生になる意義は大きいはず」と続ける。両大学でチームを作って研究発表や学び合いをさせる等の試みも始まっており、「今後本来の教育が展開できるようになれば、学生への価値還元もより豊かになり、多様で創造的な人材を多く育成できると思います。地域に優れた教職人材を輩出するという使命も果たされ、教職を目指す学生が増えるのではないか」と小宮氏も期待を寄せる。単独ではなしえない人材育成、連携による新たな価値創出に今後も注目したい。(文/鹿島 梓)図 教育課程の特色多様性ある場の創出と学びの幅広さで学生満足度は好調01特集正解がない時代の「学びのデザイン」ICT/プログラミング教育グローバル教育Education for SustainableDevelopmentESD多文化共生プログラム国際キャリア教育プログラム農業体験教科でのICT活用法e-learning海外インターンシップ宇都宮大学群馬大学交流交流小学校教科専門科目・小学校指導法に関しては、宇都宮大学教員の専門性を生かして、両大学連携のもとシラバスを統一し、斉一科目・共通科目にカリキュラム編成する。各小学校でのリーダー、授業方法の提案者となることを目的に設置スタッフの充実で幅広く深い教育内容の授業を実施!両大学の実績と専門性を組み合せた質の高い教育学生同士の交流を通してコミュニケーション能力がUP!多様な人間同士の交流により豊かな人間性を獲得学校現場で求められる教育課題への対応力がUP!新学習指導要領を見据えた教員養成特別支援学校教諭の養成領域が拡大!5領域(知覚障害・肢体不自由・病弱者・聴覚障害者・視覚障害者)の免許取得可能目的:大学・専攻間の壁を越えた交流による『人間力・協働力の育成』と教育実習後の成長の合同振り返りによる『高い教職意欲の醸成』目的:両大学の特徴ある資源の活用により、『近未来社会を支える資質能力』を持った教員養成一括クラスによるメディアでの交流一括クラスによるメディアでの振り返り国際学部、同附属多文化公共圏センターの活用特別支援学校教諭免許(3領域:知的障害・肢体不自由・病弱者)専門分野の垣根を越えた“横のつながり”を深め、様々な考え方の学生が交流することで人間力の向上を図るため導入生物生産と自然・環境との調和を目指した農学を実践する強み:小学校教科の手厚い指導斉一科目(全学生必修)共同教育学部設置に伴うシナジー効果共通科目互いの強み・専門を組み合せた高い質と幅の共同教育教職特別演習(集団宿泊研修)小学校アドバンスト科目の展開実績を活かした一括クラスの導入宇都宮大学農学部附属農場グローバル社会への対応農学部附属農場(教育関係共同利用拠点)の活用持続可能な社会(SDGs)への対応中学校教科の指導法に関しては、群馬大学教員の専門性を生かして、両大学連携のもとシラバスを統一し、斉一科目・共通科目にカリキュラム編成する。1年生から4年生まで、学校現場に触れる授業を用意して教育現場への理解をより一層深めるとともに、学校教育に対する多様な要求に対し、柔軟かつ効果的に応えられる高度な専門的知識・技術と豊かな人間性を身につけた実践的指導力のある教育者の養成を目的に実施理工学部、理数データ科学教育研究センターの活用特別支援学校教諭免許(4領域:知的障害・肢体不自由・病弱者・聴覚障害者)強み:中学校専攻教科の手厚い指導1年次からの学校現場体験Society5.0への対応全国初の在外日本人学校へのインターンシップ実績グローバル社会への対応遠隔メディアによる同時受講宿泊演習Ⅰ宿泊演習Ⅱ教員採用試験受験率+合格率の向上新設Forefront科目群新設※共同教育学部 設置認可申請書類より抜粋

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