カレッジマネジメント232号
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37リクルート カレッジマネジメント232 │ Apr. - Jun. 2022革を進めていることだ。私は、何度も「大学経営はタンカーの舵取りのようなもの」と主張してきた。社会は刻々と動いている。気づいた時には大きく航路を外してしまっているといったことにならないためにも、まさに今を新たな学びのデザインを構築する好機として捉えるべきなのではないだろうか。雑化する社会課題に対応するための学部・学科の新設、21世紀型のリベラルアーツ教育導入や大学院改革。既存の概念に囚われないコンセプトに基づいた20年ぶりの高等専門学校の新設等、取り組みは様々で、決して正解があるわけではない。しかし、共通しているのは、ゲームのルールが変わりつつあることに気づき、それを見過ごすことなく真摯に対応し、未来を見据えて自らの強みを生かした改01特集正解がない時代の「学びのデザイン」 図 社会が変われば、必要とされる資質・能力が変わる工業化社会生産年齢人口増加(人口ボーナス)欧米をキャッチアップする社会大学進学率<50%(リーダー養成)知識基盤社会生産年齢人口急減(人口オーナス)グローバルに多極化する社会大学進学率>50%(ユニバーサル化)知識・技能の「習得」と「再生」【情報処理力】(早く効率的に答えを求める力)一つの正解同質化社会で積み上げるキャリア同一文化のなかでの暗黙の理解知識・技能の 「活用」【情報編集力】(思考力・判断力・表現力)複数の納得解自分のキャリアを切り拓く力異文化のなかでの多様性の許容これまでの社会これからの社会VUCAの時代へ技術革新・IT化グローバル化社会の変化求められる資質・能力社会の変化に対応し、主体的・能動的に「生涯学び続けられる人」 の育成求められる、時代の変化に対応した新たな学びのデザイン

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