カレッジマネジメント232号
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41リクルート カレッジマネジメント232 │ Apr. - Jun. 202202特集大学の改革は保護者に伝わっているか進路について娘と話すようになったのは一昨年の夏休み。高校1年生の時です。高校で“保護者と一緒に興味ある学校について調べ、ワークシートを作成する”という課題が出て、娘と一緒に興味ある学校のホームページを見たり、オンライン説明会に参加しました。これが親子で将来のことを考えるきっかけになりました。娘は自分のタイミングで考えて動いていく性格です。私も口をはさみたくなる性格なのですが、進路に関しては私から急かすことはせず、何か聞かれたり相談された時に背中を押してあげられたらと思っています。行事が中止になったりリモート授業を余儀なくされたりするなど、コロナ禍は娘の学生生活にも大きな影響を与えています。一方、おうち時間が増えて逆に良かったと感じることもありました。娘は映画やドラマが好きなのですが、制作者がどんな学校を卒業したかを調べ、そこから興味を持って大学のことを自分なりに調べたりしています。私から娘を急かさないよう注意していますが、何か聞かれたときには答えることができるよう、高校の友達の保護者と話したり、大学のホームページを見て学校の全体的な雰囲気や就職先等を中心に情報収集をしています。娘も学校のホームページ、卒業生の声や口コミ評価などで学校のことを調べているようです。本来ならオープンキャンパスや学校説明会に積極的に参加してそこに通う学生や学校関係者の雰囲気を感じたいのですが、現状ではなかなか叶いません。大学はホームページに色々な動画を載せてくれていますが学生や先生の雰囲気までは分からないのが残念ですね。一度娘と一緒にオンラインでの個別相談に参加しました。時間を区切り、興味のある学部の教授が大学の説明をしてくださるイベントでした。先生の話し方や雰囲気から温かみを感じることができ、とても有意義なものでした。もし実際に学校に通う学生とも話せるようなイベントがあったら参加してみたいですね。また、一生懸命学びたいと大学に入学したのにコロナ禍でオンライン授業ばかりになり、心が揺れている学生も多いと聞きます。そんな青年期の子ども達への働きかけや取り組みがもう少し見えてくるといいなと思います。保護者同士で話していても様々な情報が混在しているので、正しい情報を冷静に受け止めるためにも大学からの正確な発信に期待します。東京都在住。保育士として22年間現場で働き、現在は都内の保育園で主任保育士として勤務。2人のお子さんがいて、高校2年生(取材時)の長女は、元々は心理学に興味を持っていたが、現在は法学部への進学を希望。東京都/大学進学希望の女子の母親小谷美幸さん(43歳・保育士)「コロナ禍で揺れる、青年期にある学生の心に働きかける取り組みに期待」奨学金の給付対象かを可視化できるようしてほしい保護者同士で話題に上がるのは奨学金制度についてです。給付型奨学金の「学業成績等に基づき」というのはどのくらいの成績だと対象になるのか、「若干名」とは具体的に何名なのか等が可視化されると、自分の子どもが対象になりそうかが分かり経済面での計画が立てやすくなるのですが…。大学に求める情報発信

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