カレッジマネジメント232号
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42リクルート カレッジマネジメント232 │ Apr. - Jun. 2022娘が通う高校は1年生で文理選択がありました。進路のことを話すようになったのはその頃からで、2年の2学期頃からより具体的に話し合うようになりました。私は受験の具体的なアドバイスではなく、学校で進路指導があったときやオープンキャンパスに参加したとき等に、社会の仕組みや娘が志望する業界に役立つ学びについて話していました。ここ数年はコロナ禍で世の中が激変したので、世の中の様々な業界にどんな影響があったか話す機会が多くありましたね。私が学生の頃と現在では、人気職種や将来性のある業界は大きく変わっています。また、世の中の変化のスピードが速く、5年後にはどう変わっているか分からない時代なので、どういう進路を薦めればいいかは悩みました。その短大で学べること、学生の就職先等は主に学校のHPで調べましたが、実際に通っている学生の声を知りたいと思い、口コミサイトのコメントも参考にしました。また、娘の先輩の保護者やそのくらいの子どもがいる知人から、実際に入学してお子さんはどんな様子かを聞くようにしていました。リアルな話は口コミサイト以上に参考になります。私が学生の頃と違い、学校改革が進む中で学部横断型のカリキュラムを用意している学校も増えていると思います。これは非常に面白い試みだと思いますが、複雑になった分、入学案内だけではどのようなカリキュラムになっているかが分かりづらいと感じることもありました。また、地元の学校に進学して地元での就職を希望していると、インターンシップをはじめ学校と企業が連携して学生のうちからどのような社会経験ができるかに関心があります。学校がどのような企業と関わりを持ち、どんな取り組みをしているかが可視化できるとうれしいですね。コロナ禍なのでリアルのイベントを開催するのが難しい面もあると思います。でもオープンキャンパスに参加できると、この学校に行きたいという思いは強くなると思います。参加者も感染対策をしっかりすることを条件にしてでもリアルなイベントは行ってくれるとありがたいです。また、学長をはじめ責任ある立場の方が講演等で「大学をこう変えていくつもりだ」「学生をこう育てている」といった形で、学校独自の方針を熱く語って頂く機会があったら、保護者としては聞いてみたいです。製造業の会社に勤務。2人のお子さんがいて、長男は高校卒業後に就職。高校3年生(取材時)の長女は将来地元で経営や行政での事務、観光業への就職を考えており、短大への進学を希望している。石川県/地元短大進学希望・女子の父親村井繁夫さん(50歳・会社員)「企業との連携等どんな社会経験ができるかを可視化してほしい」在学生の保護者の経験談を聞ける機会が欲しいオープンキャンパス等で大学に通う学生の話を聞ける機会はありますが、受験生の保護者としてはぜひ大学生の保護者の話を聞ける機会があるとうれしいですね。受験時のこと、どこを見てこの大学を選んだのか、入学後にどんな学生支援が役立っているか等、保護者目線で大学をどう見ているかが知りたいです。大学に求める情報発信(文/高橋満)

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