カレッジマネジメント232号
45/108

45リクルート カレッジマネジメント232 │ Apr. - Jun. 2022200406080(%)2021年 全体2019年 全体2017年 全体男子女子でした(図1)。この数字はもともと増加傾向にありましたが、今回の結果にはコロナ禍も影響していると考えられます。2021年度の調査では、コロナ禍の影響による保護者と高校生の対話量と内容の変化を設問に新たに加えました。高校生の30%近くが全体的なコミュニケーション量が「増えた」と回答しています。(後述・図3参照)小林:コロナ禍の何が影響しているのでしょうか。赤土:外出自粛等もあり、家族が自宅で一緒に過ごす時間が増え、全体的な対話量の増加に比例して進路に関する会話が増えたと考えられます。なお、これはあくまでも仮説ですが、オンライン授業期間には学校と自宅の空間的な境目がないことから、保護者との話題も授業中の話題に関連しやすくなり、学びや進路について話す機会が増えている可能性も考えられます。小林:進路関連の会話の内容に変化はありますか。赤土:進路に関する会話の内容が多様化するとともに、話題が将来を含めた「生き方全般」に及んでいるようです。進路について保護者と話す内容を高校生に選んでもらったところ、話題のトップは「高校卒業後の具体的な進路」(56%)ですが、前回よりも9ポイント低下しました。一方で、「将来どんな生活をしたいか」(35%)、「将来どんな生き方をしたいか」(30%)は2017年と比較すると、2019年と2021年は傾向として増えており、保護者の高校リクルート進学総研所長カレッジマネジメント編集長小林 浩図2 進路について保護者とどんな話をしているか(よく話をする〜ときどき話をする/複数回答)具体的な進路の話は低下、将来を含めた「生き方全般」の話が上昇※「2021年全体」降順ソート ※【2021年属性別】「2021年全体」より10pt以上高い5pt以上高い10pt以上低い調査数高校卒業後の具体的な進路(学校、学部・学科、就職先)について将来どんな職業に 就きたいか将来の自分の夢現在の成績について将来どんな生活を したいか将来どんな生き方をしたいか保護者の高校時代の話進学費用について保護者の(現在の)仕事の話保護者の大学・短大・専門学校時代の話上級学校(大学・短大・専門学校)の動向経済や社会の動き保護者の進路選択の話その他無回答2021年 全体150556.354.251.140.135.129.919.618.518.0.12.611.69.38.50.90.52019年 全体163465.554.452.147.735.027.718.419.216.910.914.38.37.20.60.62017年 全体156260.350.345.243.431.324.316.318.813.89.710.37.07.00.71.2コロナをきっかけに社会に関心を持ち、保護者とも会話回答者高校生02特集大学の改革は保護者に伝わっているか教育事業会社を経て2014年株式会社リクルート入社。アナログ、デジタルを問わず一貫して高校生向けキャリア教育プログラムの開発に従事。『スタディサプリ進路』編集デスクを経て、2021年4月より『キャリアガイダンス』編集長に就任。赤土豪一氏キャリアガイダンス編集長

元のページ  ../index.html#45

このブックを見る