48リクルート カレッジマネジメント232 │ Apr. - Jun. 2022(%)0204060802021年 全体2019年 全体2017年 全体男子女子赤土:そう思います。また、進路に関する保護者の言葉の変化は、保護者の価値観の変化も反映していると考えられます。今回の調査の自由記述欄にも、コロナ禍をきっかけに「社会がどう変わっていくのか分からない」という意識が強まっている、と見られる保護者の回答が散見されました。コロナ禍で社会の混乱を目の当たりにしたことにより、知識の習得とその再生の正確性に重きを置いた「勉強」だけではこれからの社会を生き抜けないと保護者自身が実感したのではないでしょうか。終身雇用を前提に「有名大学に入り、大企業に就職する」を人生の「正解」とする価値観は、VUCA時代の到来とともに大きく揺らぎ、Z世代を中心にキャリアに対する価値観は多様化しています。しかし、保護者世代にはキャリアに対して単一的な価値観を持ち続けていた人も少なくないはずです。コロナ禍をきっかけにその価値観がこれからの社会に適合しないと肌で感じ、保護者自身の価値観が変化したことも、子どもへの接し方や期待の変化につながっているのではと考えられます。調査数自分の好きなことをしなさい、やりたいことをやりなさい自分でよく考えなさい自分で決めなさい勉強しなさい頑張れ、あきらめるな、やればできるよお金の心配はするな大学ぐらいは出ておいたほうがいい資格取得を目指しなさいお金がない、経済的に厳しいいい大学に入りなさい技術を身につけたほうがいいその他無回答2021年全体181558.634.829.527.616.515.313.612.19.99.15.73.91.32019年全体199751.635.529.838.718.314.113.314.814.811.75.65.80.82017年全体198749.933.125.435.714.912.111.515.513.39.65.25.11.4図5 進路の話をするときに保護者がよく使う言葉(全体/複数回答)「自分の好きなこと、やりたいことをやりなさい」が最も高く、かつ年々増加保護者に助言を期待する高校生が増えている。高校生と保護者が進路選択において「ちょうどいい」関係性を築けていることが背景にあるのでは。(小林)「社会がどう変わっていくのか分からない」保護者の価値観が変化※「2021年全体」降順ソート ※【2021年属性別】「2021年全体」より10pt以上高い5pt以上高い10pt以上低い回答者高校生
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