カレッジマネジメント232号
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数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度(MDASH)による新たな価値創出59リクルート カレッジマネジメント232 │ Apr. - Jun. 2022レベル(2022年認定予定)がある。申請するプログラムは数理・DS教育強化拠点コンソーシアムが定めたモデルカリキュラムを参考に、相当する内容を全て受講・修了する仕組みになっている必要がある。また、リテラシーレベルのうち特定の要件を満たしたものをリテラシーレベルプラスとして認定している。要件の違いは図2に示す通りだが、特に全学生の50%以上という履修率の高さを担保する仕組み作り、大学の独自性ある取り組みになっているか等がプラスの要件として重要だと言えよう。2021年は78校がリテラシー認定、そのうち11校がプラスに認定された。どの高等教育機関にも等しく求められるAI・DS教育の展開における先行事例として、是非参考にしていただきたい。(文/鹿島 梓)前回はDXの大前提であるデジタイゼーションから改革を進める事例として、早稲田大学・長野県塩尻市をご紹介した。今回と次回は連続して、DX関連人材の育成として、小誌230号(2021年10月発行)でご紹介した文部科学省の「数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度(MDASH)」の「リテラシープラス」について、採択校をピックアップし、その詳細を見ていきたい。その前提として制度の概観を整理する。MDASHは、全ての大学・高専で初級(リテラシー)レベルの数理・DS・AI教育を展開すべしとする政府のAI戦略2019(図1)に基づき整備された制度で、その目的に合致する優れた正規の教育プログラムを文部科学大臣が認定するものだ。現状、リテラシーレベル(2021年認定)と応用基礎データサイエンス(DS)教育の最前線#2commentary図1 数理・DS・AI領域における人材育成ピラミッド図2 MDASHリテラシーレベルとプラスの要件の違い小中高校における教育環境の整備▶多様なICT人材の登用(高校は1校に1人以上、小中校は4校に1人以上)▶生徒一人一人が端末を持つICT環境整備認定制度・資格の活用▶大学等の優れた教育プログラムを政府が認定する制度構築▶国家試験(ITパスポート)の見直し、高校等での活用促進AI応用力の習得▶AI×専門分野のダブルメジャーの促進▶AIで地域課題等の解決ができる人材育成(産学連携)先鋭的な人材を発掘・伸ばす環境整備▶若手の自由な研究と海外挑戦の機会を拡充▶実課題をAIで発見・解決する学習中心の課題解決型AI人材育成学習内容の強化▶大学の標準カリキュラムの開発と展開(MOOC※活用等)▶高校におけるAIの基礎となる実習授業の充実育成目標【2025年】2000人/年トップクラス育成100人程度/年25万人/年50万人/年100万人/年(高校の一部、高専・大学の50%)(大学・高専卒業者全員)(高校卒業者全員)(小中学生全員)※Massive Open Online Course:大規模公開オンライン講座※AI戦略2019概要資料より引用エキスパート応用基礎リテラシー主な取組MDASH-Literacy・大学・短大・高専の正規課程・学生に広く実施される全学開講プログラム・具体的な計画の策定・公表・学生の関心を高めつつ、必要な知識・技術を体系的に修得・学生に対し履修を促す取組の実施・自己点検評価(履修率・学修成果・進路等)の実施・公表・当該プログラム実施実績MDASH-Literacy+・左記認定要件を満たすこと・学生の履修率が一定以上 :全学生の50%以上 (3年以内に達成見込みも可)・大学等の特性に応じた特色ある取組が 実施されていること※文部科学省 数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度公募説明会資料より引用・編集部作成

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