カレッジマネジメント232号
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71リクルート カレッジマネジメント232 │ Apr. - Jun. 2022で掘り下げるのがAO入試だ。現在表1に示すように年に3回実施しており、一次選考は志望理由・入学後の学習計画・自己アピールを示した文章・自由記述を中心とした書類選考(表2)、二次選考は1人30分の面接である。2021年度の夏秋AO入試結果は、総合政策学部で1332名志願→120名合格、環境情報学部で1216名志願→124名合格と、いずれも合格倍率は10倍前後の高い水準となった。二次選考では一次選考で提出した書類をもとに、学生一人ひとりの持つ問いや問題意識を複数の教員が対話で掘り下げる。個別性の高い内容に対する評価のポイントが気読解や、論理的構成力を問う小論文等が中心だ。お題を素早く処理するだけではなく、「何が問われているのか」を自らの頭で考え、「自分はどう思うのか」を、根拠を含め論理的に自らの言葉でアウトプットできるか。その知的体力があるからこそ、今現在は自分の探究すべきテーマが定まっていなくても、知を探索し問いを設定し、成果を出すことができると見込む。一方で、既に自分なりの問いや目的意識が明確であれば、そのためにSFCで何をしたいのか、この環境をどう使おうとしているのかが分かる。まさにそこを書類と対話研究会卒業プロジェクト3.5年早期卒業制度大学院 政策・メディア研究科大学院との連携が強いSFCでは、 学部生時代と同じ指導教員や環境で、 自身の研究を継続・発展させることができる。学部・大学院修士4年一貫教育プログラムや3.5年早期卒業制度などのフレキシプルな制度も魅力である。1 学年2 学年3 学年4 学年修士1 年基礎的な力を蓑成し、今後の学習の基盤となる力をつける。今後の学習を踏まえた、 専門知識への道筋を探究する。発展的な科目を履修し、研究会活動を深める。集大成としての卒業プロジェクトに取リ組む。大学院政策メディア研究科修士1年修士2 年大学院政策メディア研究科修士2年先端科目総合政策系科目環境情報系科目基盤科目総合講座科目 ウェルネス科目 データサイエンス科目情報技術基礎科目 言語コミュニケーション科目 共通科目学部・大学院修士4年一貫教育プログラム(学部3年+修士1年)基盤科目学部を問わず全SFC生が学ぶべき「基盤」を培うための科目。入学後の早い段階から「研究会」「卒業プロジェクト」に必要な言語・思考法・技法等を意識しながら履修計画を立てられるように、学びを支援する総合講座科目自らのテーマを考えるきっかけの提供や、自分自身が取り組む研究テーマを検討し、学習や実践の計画作りを行う言語コミュニケーション科目文献読破や論文執筆、討論や交渉、フィールドワークやプレゼンテーションで活用できるような、高度の外国語能力を身につける情報技術基礎科目コンピュータやインターネットを創造的に活用し、研究や様々な取り組みをエンパワーするために必要な知識やスキルを習得するデータサイエンス科目データ分析手法とモデリング・シミュレーション及び論理・確率・代数等の数理科学を学ぶウェルネス科目「体育の授業」という概念を超えて、心身の健康を図るだけでなく、自己開発教育の重要な一環として設置先端科目「基盤」となる科目を履修しながら、「研究会」「卒業プロジェクト」へと導く科目。「基盤科目」よりも具体的に研究に接近し、「研究会」「卒業プロジェクト」の前提となる専門的・先端的な科目により構成される研究会SFCにおける活動の中心で、「卒業プロジェクト」に向けて教員と学生が共に考えながら、多様な課題に取り組む。能力次第で1年次から履修が認められる卒業プロジェクト「研究会」を中心とするSFCの学習の成果として、全学生が卒業までに論文の執筆や作品の制作等を行う3.5年早期卒業制度9月入学者の4月就職、4月入学者の9月大学院進学等を支援する制度学部・大学院修士4年一貫教育プログラム学生の意欲と能力に応じて、学部を4年間で卒業する場合とほぼ同じ費用と期間で、学士・修士の2つの学位取得を可能にする制度図 自分の学び方は自分で決めるカリキュラム

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