カレッジマネジメント232号
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75リクルート カレッジマネジメント232 │ Apr. - Jun. 20222016年から6年連続で予選通過、作品上映を成し遂げている。伊藤学長は、ブランドイメージ向上の実感値として、キャンパス移転の効果が大きかったとも振り返る。多摩に社会情報学部と比較文化学部があった頃は東京西部と神奈川東部からの受験生が多かったが、千代田に移転してからは、今まであまり来ていなかった東京都心、千葉、埼玉から多くの受験者が集まり、この5年で学生の基礎学力が向上し、1学部のみとなった人間関係学部も大妻志望の受験生が集中したため偏差値が上がった。女子大の特徴として学生の学力のレンジが広く、リメディアル教育に相当な努力を要していたが、学力が上がったことで教育効果が格段に上がり、社会に出たらどう生きたいかを真剣に考える学生が増えてきた。「そうすると、本当にやりたいことをどんどん吸収できるようになる」と伊藤学長。今後はSTEM系に加え、SDGsの社会共生的な分野などの新領域を開発し、他の女子大との差別化を図っていきたいと構想をのぞかせた。(文/能地泰代)「大学SDGs ACTION! AWARDS 2020」において、家政学部児童学科 金田ゼミの学生のプロジェクト「Yellow Dream Project~持続可能な女性支援プロジェクト~」がスタディツアー賞を受賞した。(写真中央の黄色のジャケットを着ている二人が、大妻女子大学の学生)社会情報学部情報デザイン専攻 堤ゼミは「東京国際プロジェクションマッピングアワード」に大会開催当初から唯一連続参加している女子大学チーム。3DCGや映像編集のスキルを駆使した作品でメディアにも注目された。のキャリア選択が進展しない状況において、社会情報学部の情報デザイン専攻は半数を超える卒業生がSEとして就職していく。特筆すべきは、2019年度に同大学としては初の私立大学等改革総合支援事業タイプ1「『Society 5.0』の実現等に向けた特色ある教育の展開」に選定されたことだ。中期計画のガバナンス改革と連動し、学長のリーダーシップのもと、教員と職員混成のプロジェクトチームで、全学的な教学マネジメントとIR推進に取り組んだ結果だ。こうした教育改革の成果は、徐々に世の中に認知され始めている。例えばSDGsの活動においては、ネパール地震で被害を受けたムラバリ村の女性自立を支援しようと、家政学部児童学科のゼミ生13人が、「大学SDGs ACTION! AWARDS 2020」で村のウコンをはじめとした名産品による村おこしのプランを発表し、スタディツアー<下川町×JAL>賞を受賞した。STEM系でも、社会情報学部社会情報学科情報デザイン専攻のゼミ生が、「東京国際プロジェクションマッピングアワード」に応募し、大会が始まった

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