カレッジマネジメント234号
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24順位1学びたい学部・学科がある2就職に有利である3校風や雰囲気が良い4自分の興味や可能性が広げられる5自宅から通える6学生生活が楽しめる7交通の便が良い8資格取得に有利である8卒業後に社会で活躍できる10伝統や実績がある全体、男女、文理という順番で、進学する際に重視する項目の違いを見てみよう。全体を見てみると、上位3項目「学びたい学部・学科がある」「就職に有利である」「校風や雰囲気が良い」に変化はない。この3項目は、高校生が進学先を選ぶ際に、重視するいわゆる“鉄板”項目である。「自宅から通える」「資格取得に有利である」の順位が上がった一方で、「交通の便が良い」「学生生活が楽しめる」が順位を下げている。特にコロナ禍において通学以外であまり出かけることがなく、学生生活を楽しむという感覚が薄くなっているのではないか。10位以内に、新たに「キャンパスがきれいである」「教育方針・カリキュラムが魅力的である」が入ってきている。オンラインが進む今だからこそ、改めて人が集まるキャンパスという場所の価値や教育方針・カリキュラムに注目が集まっているように思える。男女別を見ると、トップ項目は「学びたい学部・学科があ2009年項目(%)80.555.052.948.547.046.038.737.937.936.6順位1学びたい学部・学科がある2就職に有利である3校風や雰囲気が良い4自宅から通える5自分の興味や可能性が広げられる6資格取得に有利である7学生生活が楽しめる8交通の便が良い9キャンパスがきれいである10教育方針・カリキュラムが魅力的であるる」で共通だが、2位は男子が「就職に有利」、女子は「校風や雰囲気」で、2009年から変化していない。男女の差異に注目して重視項目をまとめると、男子は「自宅から通える、就職に有利な、有名な大学で、将来の選択肢を増やしたい」となる。男子は、1位の「学びたい学部・学科がある」が、以前から女子と比べて約10ポイント低いのが特徴で、男子のほうが大学名で選んでいる可能性は高いと考えられる。女子は「自宅から通える、教育方針・カリキュラムが魅力的な大学で、資格取得したい」となる。文理別を見ると、1位から5位まではほぼ変わらない。違いを一言で言うと、文系が「きれいなキャンパスで、教育方針・カリキュラムが魅力的な大学で、学生生活を楽しみながら、将来の選択肢を増やしたい」。理系は「学習設備や環境が整った、勉強するのに良い環境の大学で、学費を抑えつつ、資格取得したい」ということになるだろう。2009年にはなく2022年に10位以内に入った項目2022年項目(%)77.651.447.846.545.237.236.836.035.034.9●重視項目の変遷(全体関東・東海・関西)学部・学科、就職に有利、校風や雰囲気が“鉄板”の重視3項目男女、文理で進学先を選択する際の重視項目は異なるキャンパスの価値や教育方針、カリキュラムを重視するように学校選択重視項目の変化

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