1Driver時代に合致した商品ラインアップの充実2050年に照準を当て、必要なスキル・素養から学部・学科を開設36考察ブランドの変遷を左右してきた4つのドライバー2016年に建学の精神に基づき策定したブランドステートメント「世界の幸せをカタチにする。」と、その実現のための中長期改革の方針「武蔵野大学2050VISION 5つのチャレンジ」に基づき、学生達が社会の中核で活躍する2050年に必要な素養を身につけるための学部・学科や教育の開発・改革を幅広く、かつ、迅速に進めてブランドを強化している武蔵野大学(以下、武蔵野)。その実行力の背景と課題意識等について西本照真学長に伺った。武蔵野は、2010年代後半以降、既存学部の改組のみならず、データサイエンス学部(2019年)、アントレプレナーシップ学部(2021年)、工学部サステナビリティ学科(2023年/予定)の新設、全学共通基礎課程の全面リニューアルによるAI、SDGs関連科目の必修化(「武蔵野INITIAL」、2021年)、独自の学修法「響学スパイラル」の導入(2022年)と、社会の動向・ニーズに応じた改革をほぼ毎年、立て続けに展開している(図表1)。そこに通底しているのが、2016年に策定されたブランドステートメントだ。「人々が幸せに、平和にあるように学び、歩んでいきたいという願いは、本学の建学以来続いてきたもの。私達は本気で世界の幸せをカタチにしようと思っているし、学生達の夢を叶える大学にしたいのです」と西本学長は話す。2019年以2012年有明キャンパス開設政治経済学部 経営学科 設置2014年政治経済学部 改組政治経済学部 政治経済学科→法学部 法律学科/政治学科、経済学部 経済学科政治経済学部 経営学科→経済学部 経営学科2015年環境学部 改組環境学部 環境学科→工学部 環境システム学科/数理工学科/建築デザイン学科2016年グローバル・コミュニケーション学部 改組グローバル・コミュニケーション学部 グローバル・コミュニケーション学科→グローバル学部 グローバルコミュニケーション学科/日本語コミュニケーション学科/グローバルビジネス学科ブランドステートメント「世界の幸せをカタチにする。」公表2018年経済学部 会計ガバナンス学科 設置教育学部 こども発達学科 設置(2020年に幼児教育学科に名称変更)2019年データサイエンス学部 データサイエンス学科 設置経済学部 改組経済学部 経営学科/会計ガバナンス学科→経営学部 経営学科/会計ガバナンス学科2021年アントレプレナーシップ学部 アントレプレナーシップ学科 設置武蔵野BASISを武蔵野INITIALに改革2022年独自の学修メソッド「響学スパイラル」公表2023年工学部 環境システム学科 改組工学部 環境システム学科→工学部 サステナビリティ学科2024年学校法人武蔵野大学 創立100周年降に新設した学部・学科も、学生達が社会の中核で活躍する2050年という未来に照準を当て、必要となるスキルや志、そして今後あるべき社会を理事会の面々が考え、「攻めのガバナンスを効かせるために何が必要かをしっかりと議論」(西本学長)してきた結果だ。「大学の教育事業が統制のとれた形で安定的に発展していくには、理事会を中心とした法人全体の安定的な経営が必要。ただし、守りの経営では衰退していくばかりなので、いかにして次代を見極めた手を継続的に、迅速に、確実に繰り出すか。そこに本学の理事会の役割図表1 武蔵野大学主要年表(学部・学科開設を中心に作成)学長 西本照真 氏onsideration社会のニーズに応じた教育プログラムを迅速に開発し、ブランドを強化武蔵野大学C
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