カレッジマネジメント234号
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2Driver38考察ブランドの変遷を左右してきた4つのドライバー「主体性」、「チームワーク」、「実行力」に続いて、「学び続ける力」と回答した企業が約4割に高校生の重視項目で、常に上位に入っている項目が「就職が有利」「資格取得に有利」「卒業後に社会で活躍できる」「将来の選択肢が増える」といった、卒業後のキャリアを意識した項目である。どちらかというと、男子は「就職」、女子は「資格取得」を重視する傾向があるといった違いはあるが、大学卒業後のその先を見ているという点では変わりはない。卒業後のキャリアを考える際に大きく3つのポイントがあると思われる。1点目は、卒業時に何ができるようになるのかといった学修成果を気にするようになっていることである。大学チームワーク・リーダーシップ・協調性主体性実行力学び続ける力柔軟性倫理観精神力・忍耐力社会性その他※3つまで選択入学者選抜が多様化して、総合型選抜や学校推薦型選抜による入学者が約半数を占めるようになり、その大学で学ぶ目的を明確に問う時代においては、入学時の偏差値だけでなく、何を学び、何が身につくのかを高校生にも分かりやすく伝えることがより重要になってくる。昨今、新卒採用においても、ポテンシャルを重視する日本型の「メンバーシップ型」採用に加えて、特定の職種を限定して採用する「ジョブ型」採用や、スキルや経験をもとに学生個人に企業が直接アプローチする「スカウト型」採用等が、徐々にだが着実に広がり始めており、学修成果の可視化はこれからま36.218.410.910.48.24.5出典:日本経済団体連合会「採用と大学改革への期待に関するアンケート」2022年1月48.1(%)84.078.9図1 企業が大卒者に特に期待する『資質』は何かonsideration就職という点ではなく、人生100年時代に社会に出てから活躍できる力をどう身につけるか将来のキャリアを見据えた学びのサポートC

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