2Driver将来のキャリアを見据えた学びのサポート 地域・企業を知り、研究力への期待を体感するポスト・コロナ社会での連携のあり方を模索基礎学力就業観人間性、基本的な生活習慣専門知識40考察ブランドの変遷を左右してきた4つのドライバー1〜3年次に約900時間に及ぶ実験・実習を行い研究の現場で通用する技術力・応用力を涵養し、4年次の卒業研究で研究力を高める教育に強みを持つ長浜バイオ大学。培った専門性や技術力、研究力を卒業後、社会のニーズに応じて発揮できるよう、地域と連携したキャリア教育も長年行い、学生の就業観を高めている。その現状と課題を、バイオサイエンス学部メディカルバイオサイエンス学科教授で地域連携・産官学連携推進室長を務める坂井伸彰氏に伺った。長浜バイオ大学のキャリア教育科目は計8科目。情報収集と分析の方法や、課題発見・解決のための論理的思考力や表現力を鍛える「大学での学びと実践方法Ⅰ・Ⅱ」(1年次配当)を必修科目とし(臨床検査学コースではⅡは選択科目)、1年次春期以降の地域や企業とのプロジェクト型科目等は選択科目に設定。この構成を「各学科で得た知識・技術や研究力をどうすれば社会に生かすことができるのか、また、社会が今、大学や研究に何を期待しているのかを学生自身が段階的に体感できるように仕立てている」と坂井氏は説明する。加えて坂井氏が期待しているのが、「3年次以降の実験・実習や卒業研究で学ぶべきことや身につけるべきことについての気づきを低学年次より獲得する機会」としての役割だ。「キャリアの作り方には、好きなことややりたいことを糸口にする方法と、世の中で求められていることを出発点に興味・関心を切り拓いていく方法の2つがある。皆が皆最初から好きなことがあって4年間邁進できるわけではないので、身近にいる地域社会の人達との直接的なかかわりを通じて、学ぶべきことや社会のニーズに1、2年次生のうちに気づく機会の1つになれば」と坂井氏は話す。このような考えのもと、長年、地元企業や自治体と連携してPBLやフィールドワーク、講義へのゲスト招聘等を行ってきたが、コロナ禍を経てカリキュラム構成や連携の仕方をブラッシュアップするフェーズに入っているという。課題は大きく2つで、1つは、2年次生の負担の大きさだ。2年次生は実習・実験科目のウエイトが高く、配当されている地域連携・産官学連携推進室長就職坂井伸彰 氏進学onsideration地域との連携をベースにしたキャリア教育で就業観を醸成長浜バイオ大学C
元のページ ../index.html#40