人の交流を促進するオープンな空間設計特集01201320142015201620172018201920202021202245吹き抜けの階段空間に設けられたプレゼンフィールド。授業や発表に参加していない教員・学生も気軽にその様子を見ることができるグローバルに事業を展開する企業に加えてJICA横浜、横浜美術館、横浜能楽堂等、国際活動や国内外の文化・芸術に触れることができる施設が多数あり、学外でも体験的な学びを広げていける環境が整っている。授業でも学生を近隣施設に引率し、見学すること等が行われているという。また、同キャンパスは、「未来『創造・交流』キャンパス」として、あらゆる「人」が集い、「知」が交流する、グローバル、ダイバーシティを象徴する拠点となることを目指し、ハード、ソフト両面で多様な工夫が凝らされている。1〜3階は「ソーシャルコモンズ」として一般の人々にも開放(取材時はコロナ禍のため一時的に1階のみの開放に限定)。このエリアに企業・自治体との連携の窓口となる(人)450004000035000300002500020000150001000050000図 神奈川大学の志願者数と女子志願者割合の推移(2013〜2022年度)志願者総数女子比率社会連携センター、外国人教員と学生が英語で会話できるグローバルラウンジ、「観光をフィールドとする教育と研究の体現の場」である観光ラウンジ等を設置。4階より上層の階でも、学生と教員、学生同士の交流が活性化されるようオープンな空間設計がされている。「1学部が3フロアを使っているのですが、この3フロアは吹き抜けの階段空間でつながっています。このスペースにオープンな環境で発表や授業ができるプレゼンフィールドを設置。通りがかった学生が発表や授業を覗いていくことも少なくありません」(駒走氏)また、各階にラーニングコモンズを設置。さらに2〜3階の図書館以外にも各階に書架を設け、1階には経営学部の学生等が3Dプリンタを使ってプロトタイプ作りに取り組めるファブラボも設けられている等、学生が自主的かつ自由に学べる環境が整備されている。このように明確なコンセプトに基づき、ハードとソフトが噛み合った空間設計は、在学生の学びへのモチベーションを高めると同時に、高校生への訴求につながった。現在も学生はこの環境をうまく活用しているというが、「外国人観光客や外国人留学生が増え、ソーシャルコモンズも一般に全面開放されるコロナ禍明けこそ、みなとみらいキャンパスの本領が発揮されると考えています」と駒走、福元両氏は今後を展望する。 (文/伊藤敬太郎)(%)333231302928女子志願者の割合はこの10年間、ほぼ右肩上がりで増加。2021年度は大学入学共通テスト導入の年で、私立大学の多くが志願者数を減らしたが、神奈川大学は翌年度には大幅回復に成功している27262524(年度)大学ブランドを決めるドライバー
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