カレッジマネジメント234号
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8進学ブランド力調査がスタートしたのが2008年※。2022年の今回調査でちょうど15年の節目となる。そこで、この15年の志願度ランキングの推移や上位にランキングされた大学の顔ぶれの変化を比較して、関東・関西・東海のエリア別に、その変化の裏側にある要因について分析を試みた。同時に、高校生が進学先を選ぶ際の重視項目についても、その変化を比較しながら、男女別、文理別等様々な観点から高校生が大学を選ぶ際に何が気になっているのか、その志向の変化を分析してみた。2008年といえば、日本で初めてiPhoneが発売された年である。その後すぐにリーマン・ショック、東日本大震災に見舞われた。その後、アベノミクスや東京オリンピック招致決定等での景気回復の兆しが見えた頃、大学では私立大学の定員厳格化が推進されることとなる。そして、新型コロナウイルス感染拡大により学校現場も大きな影響を受けることとなる。この間、デジタル化の推進、SDGs等の新たな社会課題への対応等、高校生自身が直面する課題も従来とは変わってきた。わずか15年ではあるが、大きな社会変動のなかを生きてきた高校生の大学を選ぶ視点はどう変わったのか、大学の様々な改革は高校生の志願度にどのように影響を与えているのか。志願度ランキングは、大学の序列を示したものではなく、あくまでも高校生から見た志願したいと考える高校生の数の積み上げであり、何の指標化も指数化もしていない。だからこそ、15年の軌跡から見えてくるものがあるのではないだろうか。リクルート カレッジマネジメント234 │Oct. - Dec. 2022※文理別志願度ランキングは2009年よりスタート・上位10大学の変遷・志願度ランキング・学校選択重視項目の変化進学ブランド力調査15年間の変遷をデータで振り返るPart1

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