カレッジマネジメント235号
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311113333333333333333333く二つを挙げる。一つ目は、高等教育システムに対する知識や理解を深める学びだ。高等教育の歴史や政策・制度、大学経営に加え、自分の大学の立ち位置を強みや弱みも含めて知ったうえで、地域の状況や設置学部の関連業界の実状にいたるまで、広く知識を持つことだという。もう一つは、授業での発表やレポート・修士論文執筆等を通じ、正確な知識に基づいて論理的に思考することや、分かり易く説得力あるプレゼンテーションを行う能力や技能を身につけることだという。「大学側には体系的かつ計画的にSDを行うことが求められていますが、中小規模の大学は研修にまで手が回らないのが実状。そこで、私達のような大学院で体系的に学ぶことも一つの方法です」特に有意義なのは、自分と違う環境にいる人から学ぶことができる点だと大槻氏は話す。「“他人の飯を食う”という言葉がありますが、大学院において他大学の職員、ある区分社会科学研究法特論専攻演習Ⅰ専攻演習Ⅱ専攻演習Ⅲ専攻演習Ⅳ高等教育調査・分析の方法高等教育機関等マネジメント研究高等教育学力・能力研究大学教学マネジメント研究大学政策・財政研究大学国際化研究大学運営事例研究学習開発・機会支援実践研究学生相談(Well-being)実践研究新授業方法実践研究大学マーケティング実践研究大学ファンドレイジング実践研究大学入試選抜・アドミッション実践研究大社接続キャリア人材育成実践事例研究大学組織最適化・活性化実践研究大学運営比較・国際事例研究大学水準評価比較・国際事例研究Erasmus Mundus Seminar AErasmus Mundus Seminar B授業科目の名称いは文部科学省等の職員と切磋琢磨し、異なる視点からものを見ることは、多くの気づきにつながります。実際、在学時はもとより、修了後も、他大学職員とのネットワークによる交流も生まれています。そうした機会を通して自分の大学を相対化して、その強みや弱みを知ることとともに、競合校について知る、学生について知る。そうした発想が必要なのだと思います。これからは大学同士が連携していかなければいけない時代になると思います。大学職員も、そうした動きに適応できるマインドを身につける必要があると思います」大学側には、意欲を持って入職する若い職員達がモチベーション高く働けるよう、働き方や職場環境を大胆に見直し組織開発を進めることも求められる。「学ぶうえで壁となるコストや時間、アクセスといった問題をできる限り軽減し、大学組織全体で学びを支援するような体制づくりもさらに重要となるでしょう」2030年に向けて乗り越えるべき壁大学経営5つのテーマ単位(文/髙橋晃浩)大学アドミニストレーション実践研究学位プログラム 科目一覧21研究科共通専攻科目群展開科目群特集01

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