●有福英幸氏●宮田裕章氏多様なセクターと協働しこれまでにない未来を民主的なボトムアップで創るのが共創特集 2030年に向けて乗り越えるべき壁 大学経営5つのテーマ2003年東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学専攻修士課程修了。同分野保健学博士(論文)早稲田大学人間科学学術院助手、東京大学大学院医学系研究科 医療品質評価学講座助教を経て、2009年4月東京大学大学院医学系研究科医療品質評価学講座 准教授、2014年4月同教授(2015年5月より非常勤)、2015年5月より慶應義塾大学医学部医療政策・管理学教室 教授、2020年12月より大阪大学医学部 招へい教授【社会的活動】2025 日本国際博覧会テーマ事業プロデューサー、うめきた2期アドバイザー、厚生労働省 データヘルス改革推進本部アドバイザリーボードメンバー、新潟県健康情報管理監、神奈川県 Value Co-Creation Officer、国際文化会館理事専門はデータサイエンス、科学方法論、Value Co-Creationデータサイエンス等の科学を駆使して社会変革に挑戦し、現実をより良くするための貢献を軸に研究活動を行う。専門医制度と連携し 5000 病院が参加するNational Clinical Database、LINE と厚労省の新型コロナ全国調査等、医学領域以外も含む様々な実践に取り組む。それと同時に、世界経済フォーラムなどの様々なステークホルダーと連携して、新しい社会ビジョンを描く。いのちを響き合わせて多様な社会を創り、その世界を共に体験する中で一人ひとりが輝くという“共鳴する社会”を目指す。──まず、フューチャーセッションズがどのような活動を行っているのか、ご紹介ください。外部連携や文理横断等、既存のあり様や大学内部のリソースを超えた組み合わせによる新たな価値創出に挑む大学が増えている。これからの高等教育において、連携・横断・共創といった概念はなぜ必要なのか。慶應義塾大学医学部教授で、2026年に開学を目指すCoIU(仮称※)学長候補者の宮田裕章氏と、(株)フューチャーセッションズ代表取締役社長の有福英幸氏の対談から探りたい。※CoIU:Co-Innovation University(仮称)。2026年4月開設予定構想中。設置計画は予定であり、変更の可能性がある。慶應義塾大学医学部 教授フューチャーセッションで行うのは「見たこともない物事を現実化するアプローチ」であり、未来に向けた創造的な対話を通して新たな関係性とアイデアを生み出し、「協力して行動できる」状況を生み出すことです。そこで重要なのは「問い」の存在。問いとは既存システムを打ち破る視点で、問いを起点にどのような対話の場をデザインすることで気づきを最大化できるか、次のアクションにつなげられるか、といったコミュニケーション設計が成否を決めます。対話とは結論を出すことではなく、お互いの意見や違いを理解しながら、相手とやりとりすること自体に価値を置く営みです。大手広告会社にて、企業のブランディングやデジタルコミュニケーションに従事。デジタルクリエイティブの新しい表現に挑戦し、CannesやOneShowなど国内外の広告賞を多数受賞。またサステナブルな社会を目指すwebマガジンを発刊、編集長として運営を手掛ける。ソーシャルイシュー、メディアの知見を活かし、より社会的なインパクトを創出すべく、2012年にフューチャーセッションズを立ち上げ、クロスセクターの共創による社会イノベーションの実現を促進。エネルギー、食の観点からのシステムチェンジに注力。つくりたい未来は、次世代が今よりもよくなる可能性を感じられる社会。株式会社フューチャーセッションズ 代表取締役社長フューチャーセッションの領域共創戦略関係構築共創人財づくり共創環境づくり社会実装38対談有福 フューチャーセッションとは、セクター横断の対話と協業の場であり、弊社はその場を創ることで社会進化の促進を担う会社です。今年10周年を迎えました。社会進化構想(産業創出・文化形成)組織変革(新規/既存)事業変革(新規/既存)TalkTheme 05連携・横断・共創の必要性
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