カレッジマネジメント235号
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撮影/小山昭人リクルート カレッジマネジメント235 │ Jan. - Mar. 20234「2040年に向けた高等教育のグランドデザイン答申」が示されたのが、2018年11月。そしてその後、コロナ禍に見舞われ、リアルなキャンパスを起点とした人々の交流が妨げられる一方で、教育のデジタライゼーションは猛スピードで進化中だ。そんな想定外の変化・進化がありつつも、答申の冒頭に示された将来への世界観は揺らぐものではなく、むしろ、新たな技術や柔軟な発想を以って、よりスピーディに具体化の筋道への意思決定を促すもののように、今改めて、読み取れる。まさに、遠い将来への絵を描くことは、こんなポストコロナの社会だからこそ不可欠なのだろう。今回は、2023年の年頭に当たり、「2030年」という地点の高等教育を取り巻く状況の解像度を上げてみたいと考えた。遠い将来から、バックキャストで具体的戦略を構想する際のマイルストーンとなるのではないか、という思いである。特に今回は、戦略の意思決定のスピードを高め、独自の価値を創出するためのテーマとして、次の5つを立て、各テーマにおいてアカデミズムの内外の知見を持つ有識者の方々に対談頂いた。また、各テーマにおいて未来を見据えた取り組みを行う大学に、その挑戦を伺った。特集012030年に向けて乗り越えるべき壁大学経営5つのテーマ

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