カレッジマネジメント236号
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1全学体制の下、学生が主体となり、社会実装を重視でSDGsを推進CASE金沢工業大学は、4年連続で文部科学省「SDGs達成の担い手育成(ESD)推進事業」に採択される等、その全学的なSDGsへの取り組みが常に注目されている。そのSDGs推進の具体的内容やポイントについて同大学SDGs推進センター所長の平本 督太郎氏に話を聞いた。「本学では、全学部全学科で学生が主体となってSDGs達成に関わる取り組みを展開しています。そのため、その内容も多岐にわたり、SDGsの17のゴールに幅広く分散しているのが大きな特徴です」各学部学科で授業の一環として行われる取り組みもあれば、SDGs推進センターあるいは学生団体主導のプロジェクトもあり、多くの学生が何らかのかたちでSDGsに関わっているという。教職員は学部学科の枠を超えて連携し、学生の活動をサポートする。このうちSDGs推進センターでは、教育、地域デザイン、ビジネスの3つを重点分24SDGsの正しい理解を深めるカードゲームを開発SDGsについて楽しみながら学べる『THE SDGs アクションカードゲーム X(クロス)』Case Studies事例タカラトミー等と共同開発したBeyond SDGs人生ゲーム野に定めており、象徴的な取り組みを展開することで、全学のSDGsをリードしている。その教育領域に関する代表的な取り組みの一つが、ゲームを活用したSDGs教育の普及・促進だ。「小中高校の多くの子ども達にSDGsへの正しい理解を深めてもらう目的で、最初に開発したのが『THE SDGs アクションカードゲーム X(クロス)』です。経営学の視点から、どうすればイノベーティブなアイデアが生み出されSDGsの課題が解決されるのかという考え方を学習するためのゲームです。英語版とスペイン語版もあり、現在67カ国8万5000人以上が体験しています」その後もESD(持続可能な開発のための教育)を目的と金沢工業大学SDGs推進センター所長情報フロンティア学部経営情報学科教授平本 督太郎 氏金沢工業大学SDGsで掲げられる課題解決に向き合う取り組み持続可能な社会を創造していくために、SDGsを本質的に経営の思想に取り込むとともに、具体的な活動で成果を発揮する大学を取材した。

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