カレッジマネジメント236号
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特にないその他生徒の意欲や学力の低下・18.2欠如定義があいま実施時間の不0足い計不足教員の指導力評価軸がない、不明確評価の方法が教員の知識・43.9理解不足認識不足教員間の共通教員の負担の大きさ44図表5 「総合的な探究の時間」に取り組むにあたっての課題(「総合的な探究の時間」導入校/複数回答) 図表6 「アントレプレナーシップ(起業家精神)教育」の 導入・活用状況(全体/単一回答)「導入・活用している」「検討している」計18%。現時点では多数が予定なし積極的な群と「やらされ感」で受動的な群に分かれている様子もうかがわれ、効果が二極化している状況が生まれているようだ。では探究活動は、生徒の進路選択にどのようにつながっているのか(図表4)。95%が「進路実現につながる」と感じており、今回提示した選択肢のスコアは全て4割以上で多くの影響があると感じられている。大学・短期大学進学率別に比較すると特徴が見られ、進学率70%以上の群では「志望校や志望分野選びにつながる」が高い。「総1位「教員負担の大きさ」が79%で突出。2位以下も教員の課題が上位(%)100806040202022年 全体 (n=895)0.3無回答わからない9.522.818.1%78.853.6導入・活用していないが、導入・活用を検討している8.6導入・活用をしていないし、する予定もない58.7(n=943)合型選抜等、入学者選抜に活用できる」は進学率40~95%未満の高校で高く、活用方法の違いはあれども、進路選択への直接の影響が強く想定されている。40~70%未満の群では「地域や社会への興味・関心が高まる」が高く、地元への貢献意欲や就職につながることが想定されている。探究活動に取り組むにあたっての課題(図表5)では、1位の「教員の負担の大きさ」が突出して高く導入校の79%が課題に挙げる。2位以下も教員に関する課題が上位を占める。37.536.135.6フリーコメント②「アントレプレナーシップ教育」の導入に取り組むにあたっての課題や不安(%)学校全体、もしくは一部で導入・活用している●全高校生に必要な素養だとは思えない[埼玉県/県立/普通科]●専門的な知見を持つ人材が少なく、指導に苦戦している[福岡県/市立/総合学科)●基礎的な知識や技能の向上が最優先課題と考えている。知るからこそ面白みが理解でき、そこから創造が広がり、アントレプレナーシップにつながると考える[神奈川県/県立/普通科]●関心はあるものの、探究活動やICTの導入等、優先度の高い他の教育活動で精一杯の感がある。教員の働き方改革も叫ばれる現在、さらなる教育活動の拡大には慎重にならざるをえない[島根県/県立/普通科と他学科併設]●探究学習が深化してくると、自然発生的にアントレプレナーシップ教育が必要になってくると思うが、今はその段階ではない[福島県/私立/普通科と他学科併設]25.4高等教育に続き初等教育での導入も検討されているアントレプレナーシップ教育についても尋ねたが、現時点では導入する予定がない高校が多数で「導入・活用している/検討している」は18%。フリーコメント②では高校教育で取り組む必要性を疑問視する声が多い。探究学習に重なる、課題解決に向けた姿勢や思考を育む教育として動向が注視されるが、現時点では時期尚早と捉える向きが多いようだ。4.12.3

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