カレッジマネジメント236号
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45図表7 社会で働くにあたって【特に必要とされる能力】と【生徒が現在持っていると思う能力】(全体/各3つまでの複数回答) 新学習指導要領で育成を目指す能力について、経済産業省定義の「社会人基礎力」を提示した設問で教員の認識を見た(図表7)。【特に必要とされる能力】の上位の顔ぶれは変わらないが、前回比では、トップの「主体性」が低下した一方、「課題発見力」が伸び、調査開始以来最高のスコアとなった。また、順位は上位ではないものの必要な力のTOP2は「主体性」「課題発見力」。持っている力1位は「規律性」12.812.111.710.610.30.1−0.2※2022年の「特に必要とされる能力」の降順にソート“チームで働く力”の多くのスコア(「柔軟性」「ストレスコントロール力」「状況把握力」「傾聴力」「規律性」)が前回比で伸びている。日々の教育活動の中で、教員が多様性の進む社会を意識しつつあるように思われる。【生徒が現在持っていると思う能力】も上位の顔ぶれに変化はない。なお、順位は中位だが2021年にスコア物事に進んで取り組む力現状を分析し、目的や課題を明らかにする力目的を設定し確実に行動する力新しい価値を生み出す力意見や立場の違いを理解する力自分の意見を分かりやすく伝える力【ストレスコントロール力】ストレスの発生源に対応する力自分と周囲の人々や物事との関係性を理解する力他人に働きかけ巻き込む力課題の解決に向けたプロセスを明らかにし、準備する力相手の意見を丁寧に聞く力社会のルールや人との約束を守る力ひとつも当てはまるものはない2022年(n=943)2021年(n=1156)2018年(n=1203)【主体性】【課題発見力】【実行力】【創造力】【柔軟性】【発信力】【情況把握力】【働きかけ力】【計画力】【傾聴力】【規律性】を伸ばした「発信力」が2022年もスコアを維持。近年の「主体的・対話的深い学び(アクティブ・ラーニング)」の取り組みの影響が考えられ、前述のフリーコメント①の「成果を言語化する能力が向上した」に代表されるように、発表や対話の機会が増えたことでの生徒の変化を感じている教員もいるようだ。15.917.014.24.95.43.011.213.311.25.36.34.522.522.421.713.713.09.33.74.24.317.619.214.75.16.85.75.44.54.734.034.733.89.111.911.2(%)2022年 全体2021年 全体2018年 全体55.154.357.9特集02高校の指導と大学への期待必要とされる力は「課題発見力」が過去最高スコア。“チームで働く力”が徐々に伸長50.655.259.047.445.042.426.629.829.026.532.723.422.720.215.719.822.927.019.116.318.32022年 全体2021年 全体2018年 全体15.915.617.717.615.117.317.920.716.814.1生徒が将来社会で働くにあたり「特に必要とされる能力」「生徒が現在持っている」と思う能力前に踏み出す力(アクション)主体性、働きかけ力、実行力考え抜く力(シンキング)課題発見力、計画力、創造力チームで働く力(チームワーク)発信力、傾聴力、柔軟性、状況把握力、規律性、ストレスコントロール力社会で働くにあたって必要とされる力/現在持っている力

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