専門性を生かした現場実習デジタル化66ら、ハンドアウトを充実させてほしいと言われるようになりました」と高木氏は言う。これはイメージが精緻化されたので、もっと専門知識を詳しく知りたいニーズが増えてきたということだ。デジタルの利活用が教育内容のブラッシュアップにもつながった。最近ではゲーム企業と連携し、自分で医療行為を行うシミュレーターの開発も行っている。現在は牛の難産介助、全身麻酔といった内容があり、高木氏は「何度も再現できない難しい症例や、VRでやったほうが効率が良いものを選んで開発しています。難しい症例でも誰でもできるように教育を充実させていきたい」と意気込む。こうした教育活用において、例えば、実際に麻酔が効いていく工程で動物に起こる微細な生体変化等、デジタル関連企業では発想できない現場のリアリティを技術企業と提携することで再現し、唯一無二の教育インフラを整えていく。「現場VRを活用した獣医外科学実習授業の様子でやっている臨床医だからこその観点を入れることができているのが価値になるはず。本学の専門性と科学技術の組み合わせで、新たな価値を創出していきたい」と高木氏は言う。デジタル人材育成は業界ニーズとしても高く、そのフロ最先端ICTによる動物・生命系デジタルデータを活かす産業界フロントランナー育成のための教育推進事業デジタル導入教育動物・食品・環境産業との連結
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