カレッジマネジメント238号
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予算編成ほうが良いという意見が強かったと聞いています。しかしそれでは改善策のような小さなモデルチェンジしかできないだろうということで、100周年に当たる20年後に本学がどういう大学になっていたいかという将来像をまず見据えることにしたのです。20年後の社会はどのように変化しているか、2007年当時で考えられるところから、グローバル化の進展、ICTの進展、少子高齢化等を想定し、そういった社会の中で、本学が永続的に発展するためにはどういう大学であり続けるべきかを議論するという形で進めました。――両大学とも、20年先を見据えていらっしゃることが共通していて驚きました。私たちは、建学の精神のもと、時代と社会の課題や使命を地球的視野から深く自覚するとともに、真理を希求する姿勢を持ち続け、自律の精神と共生の視点から主体的に新たな価値を創造する人材を育成し、未来社会の発展と安定に寄与します。海により開かれ、世界との接点となった横浜に生まれた本学園は、多様な価値観の共存する時代に、人の交流と文化の融和、知識と実践の循環、教育と研究の融合による21世紀における「真の実学」を実現し、地域社会そして地球規模の課題を解決する、世界を惹きつけ、世界に発信する学園を目指します。1.教育組織総合計画、教員組織総合計画、キャンパス総合計画を推進し、魅力ある学園を構築する。2.グローバル社会の中核を担う、主体性を持ち新たな価値を創造する「中正堅実」な人材を育成する。3.幅広い教養、専門的な知識のもと、人間形成を行う「真の実学」により教育の質を高め、学生・生徒の成長を支援する。4.社会の諸課題の解決に取り組む専門的な研究を推進する。5.ガバナンス及びマネジメントを改革し、経営基盤を強化する。1. みなとみらいキャンパス計画の推進 ⇒ みなとみらいキャンパス開設(2021年)2. キャンパス新総合計画の推進 ⇒ グラウンド整備・図書館改修・理学部移転と理工系施設整備3. 国際系新学部の設置と魅力的な教育組織の構築      ⇒ 国際日本学部(2020年)、建築学部(2022年)、化学生命学部・情報学部他(2023年)設置4. 将来構想を推進するための財政基盤の強化 ⇒ 中長期財政計画策定花嶋 20年というのが、あまり遠からず近からず、良いスパンなんだろうなと思います。これが5年後、10年後だと、近い将来なので想定ができるのと同時に、現実的になってしまい現状改善だけにとどまってしまう可能性もあります。20年というと学生が5世代入れ替わりますので、少し遠い将来を見据えることで、大学が進みたい方向性の幅が広がるのではないかと思います。ただ、そこから今15年が経ってみて、あっという間だったのと、その時に想定していたよりはるかに変化は激しくなっていると実感しています。特にICT(情報通信技術)については、ChatGPTの出現のように、想定をはるかに超えた現状の変化に驚いています。学校法人神奈川大学 将来構想の全体像大学部門附属学校部門基盤整備部門建学の精神 「質実剛健・積極進取・中正堅実」使命(ミッション)100周年に向けた将来像(ビジョン)学園の基本方針将来構想実行計画(2018-2028)「競争力を強化し、社会的ポジショニングを高め、魅力ある学園を構築する。」将来構想実行計画の重点事業年への意思決定学園の理念100周年に向けた学園の目標戦略・目標行動計画55学校法人神奈川大学 中期計画学校法人神奈川大学 事業計画経営の方針特集2040

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